16日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日ぶりに反発。前場終値は前日比2.31％高の21292.14ポイントだった。中国企業指数は2.67％高の7205.46ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で639億7000万HKドル。　

　ハンセン指数は朝方に心理的節目の21000ポイントを上抜け、前場の高値圏で引けた。15日の米株式相場が上昇したことで投資家が運用リスクを取りやすくなり、幅広いセクターに買い直しが入った。中国本土の不動産市況が持ち直すとの期待も広がったもよう。『中国証券報』は16日、中国の住宅ローン金利の目安となる期間5年超物の最優遇貸出金利（LPR、ローンプライムレート）に引き下げ余地があるとの見方を伝えた。また、中国国家統計局が午前に発表した1月の70都市住宅価格統計で、新築住宅価格が前月比で上昇した都市が前月から21都市増えた。

　個別では、ハイテク株の上昇が目立ち、レノボグループ（00992）、JDドットコム（09618）、舜宇光学科技（02382）、アリババ集団（09988）、アリババ集団子会社の阿里健康（00241）が高い。不動産株の華潤万象生活（01209）と中国海外発展（00688）、碧桂園（02007）、碧桂園服務（06098）、龍湖集団（00960）はそろって大幅に反発した。一方、香港公益株の電能実業（00006）と長江インフラ（01038）が続落した。

ハンセン指数
　引値：21292.14ポイント
　前日比：479.97ポイント
　騰落率：2.31％

中国企業指数
　引値：7205.46ポイント
　前日比：187.32ポイント
　騰落率：2.67％

レッドチップ指数
　引値：4018.88ポイント
　前日比：71.11ポイント
　騰落率：1.80％

　16日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。前場終値は前日比0.77％高の3305.85ポイントだった。深セン成分指数は0.72％高の12151.36ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で5963億元だった。

　上海総合指数は小高く寄り付いた後、序盤はマイナス圏に沈む場面もあったが、ほどなくして上向きに転じ、心理的節目の3300ポイントに乗せて前場の取引を終えた。不動産市場の持ち直しや中国の景気回復への期待から地合いが改善。中国国家統計局が発表した2023年1月の住宅価格統計によると、新築分譲住宅価格（保障性住宅を除く）が前月比で上昇したのは36都市となり、前月から21都市増えた。前月比でも「一線都市」（北京、上海、広州、深セン）とこれに次ぐ規模の「二線都市」（31都市）は上昇に転じた。

　セクター別では、証券、保険、航空・空港運営が全面高。ゲーム、医薬品販売、漢方薬も高い。半面、貴金属が全面安となったほか、電源・送配電設備、非鉄金属が下げた。

　上海B株指数は0.3％高の297.52ポイント、深センB株指数は0.03％高の1237.15ポイント。