◇快手科技
◇Kuaishou Technology
◇香港その他:01024
◆ポイント
◇レベニューシェアやサーバー費用を抑制、一般管理費は圧縮
◇マーケティングサービスの売上高が25%増、ライブストリーミングは7%減収
◇コンテンツとビジネスの成長を次の段階に、AI技術を活用
◆コンテンツとビジネスの成長を次の段階に、AI技術を活用
2024年6月中間決算は、売上高が前年同期比14.0%増の603億8300万元、純利益が13.3倍の80億9800万元となった。1日当たりの平均利用者数が5.2%増の3億9500万人、1人当たりのマーケティングサービス収入が18.5%増の86.6元に伸び、2桁増収を確保した。売上原価はレベニューシェアの費用や通信・サーバー費用の抑制で、前年同期比で減少。粗利益率が前年同期の48.4%から55.1%に改善した。販売費は11.9%増の194億2400万元と増えたが、増収率を下回っている。このほか一般管理費が32.7%減の12億5400万元、研究開発費が7.0%減の56億4800万元にとどまった効果も加わり、営業利益が13.2倍の79億元に急増した。
事業別ではマーケティングサービスの売上高が24.6%増の341億6500万元と順調だった。アルゴリズムの改良で視聴者と動画内容のマッチングが改善し、利用者拡大につながった。電子商取引は、経済低迷で消費者の購入意欲が懸念されたが、充実したインフラなどを背景に総取引額(GMV)が21.0%増の5933億2600万元に伸びた。特に24年1−3月期に前年同期比28.2%増の2880億7300万元と拡大した。一方、ライブストリーミングの売上高は7.3%減の178億7700万元に落ち込んでいる。
今後は人工知能(AI)などの強固な技術基盤を生かし、コンテンツとビジネスの成長を次の段階に引き上げる方針。24年下期にはAIをてこにした技術面のイノベーションに重心を置き、継続的に質の高い成長を目指す。
◆会社概要
短編動画プラットフォームの運営会社。短編動画の共有アプリ「快手」を運営する。アプリの1日当たり平均利用者数は3億9500万人に上る(24年6月中間期)。ライブ動画を配信して商品を販売するライブコマースの分野でも業界大手で、電子商取引の総取引額(GMV)は5933億2600万元(24年上期)。視聴者へのバーチャルアイテムの販売や広告を含むマーケティングサービスも収入源。普通株より議決権が多い種類株式を発行する。
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