中国商務部は15日、出国時の税還付制度を拡充し、訪中外国人の消費を促す方針を確認する全国会議を北京で開いた。制度の運用事例を共有し、制度改善や関連施策の重点項目を協議した。盛秋平・商務部副部長が出席し、各地の対応を促した。

　商務部は出国時の税還付を「消費喚起の有力な手段」であり、「外的リスクへの対応策、高水準の対外開放を進める鍵」と位置づける。会議では、還付対象の店舗数や取扱商品の拡充、サービス水準の向上などを加速させるよう求めた。

　訪中客の利便性や満足度を高めることで、インバウンド消費の拡大につなげる。内需拡大と経済の回復を下支えする狙いがある。

　制度の運用体制や関係部門との連携強化、デジタル技術の活用も課題とし、具体策の早期実行を指示した。

　会議には財政部、文化観光部、税関総署、税務総局、中国民用航空局のほか、各地の関連部門、商工団体、金融機関、企業代表が参加した。