14日の香港株式市場で、ハンセン指数は4日ぶりに反落。終値は前日比0.63%安の27787.46ポイントだった。中国企業指数は0.48%安の10065.07ポイント。メインボードの売買代金は概算で1436億3000万HKドル。
ハンセン指数は終始ほぼマイナス圏で軟調に推移した。前日のNY市場で主要3指数がそろって反落したことに加え、きょうの本土市場も3日ぶりに反落したことから、リスクを回避する動きが優勢となった。また、米政府が米企業に対し、新疆ウイグル自治区の供給網から撤退するよう警告したほか、香港の事業リスクについても警告する方針との報道を受けて、米中対立の激化への懸念が強まった。米国で14日に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言、中国本土であすに4−6月期国内総生産(GDP)など主要経済指標の発表を控えていることから、様子見気分も相場を重くした。セクター別では、素材や工業、一般消費財などが売られた半面、医療・ヘルスケアが大きく買われた。必需消費財や通信も堅調だった。
ハンセン指数構成銘柄では、著名投資家の李祿氏が率いるヒマラヤ・キャピタル・マネジメントがH株714万株を売却したことが明らかになったBYD(
01211)が5%超安。太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能(
00968)も4%超下げたほか、ニット衣料最大手の申洲国際集団(
02313)や豚肉生産世界最大手の万洲国際(
00288)、民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)などもさえない。半面、21年6月中間決算で純利益が前年同期比135%以上増加するとの見通しを発表した薬明生物技術(
02269)が6%超の逆行高。医薬品株の石薬集団(
01093)や中国生物製薬(
01177)も大きく買われたほか、飲料株のバドワイザーAPAC(
01876)や光学部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)もしっかり。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は0.10%高の7667.56ポイントと4営業日続伸。データセンター中国最大手の万国数拠(
09698)や通信教育大手の新東方在線科技(
01797)、ヘルステック大手の平安健康医療科技(
01833)などが買われた。一方、SaaSプロバイダーの微盟集団(
02013)が6%超安。パソコン世界最大手のレノボグループ(
00992)やファウンドリー大手の華虹半導体(
01347)も大きく下げた。