週明け29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。終値は前営業日比0.50%高の3435.30ポイントだった。深セン成分指数も0.01%高の13771.26ポイントと小幅ながら3営業日続伸。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7578億2100万元だった。
上海総合指数は序盤に前日終値を挟んでもみ合った後、上げ幅を拡大。新型コロナウイルスのワクチン接種が進むにつれて経済活動が盛んになるとの見方から、相場の先高観が根強い。朝方に指数が下げに転じる場面があったものの、心理的節目の3400ポイントが下値支持線として意識されて切り返した。27日に発表した2021年1−2月の工業企業の税引き前利益が前年同期比178.9%増となり、買い安心感につながったもよう。もっとも、市場のインフレ期待が高まれば各国の中央銀行が緩和に大きく傾いていた金融政策を巻き戻すとの懸念もくすぶり、後場は上値が伸び悩んだ。
セクター別では、酒造とエネルギー、公共事業が上げた半面、通信と保険が軒並み安となった。
A株市場では、銀行株の中国工商銀行(
601398)と中国建設銀行(
601939)、交通銀行(
601328)が高い。石炭大手の中国神華能源(
601088)と製紙大手のチェンミン・ペーパー(
000488)、自動車メーカーの江鈴汽車(
000550)、張裕ワイン(
000869)がそろってストップ高。鉄鋼株のアンガン・スチール(
000898)、宜賓五糧液(
000858)は続伸した。半面、ディスプレー広告大手の分衆伝媒信息技術(
002027)、漢方薬メーカーの雲南白薬集団(
000538)、台湾・鴻海精密工業傘下の富士康工業互聯網(
601138)が反落した。
上海B株指数は0.65%高の245.08ポイントと3営業日続伸、深センB株指数は1.21%高の1123.97ポイントと続伸した。