春節(旧正月)大みそかで午前のみの半日取引だった11日の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日続伸。終値は前日比0.45%高の30173.57ポイントだった。中国企業指数は0.59%高の11880.49ポイント。メインボードの売買代金は概算で920億8000万HKドル。
ハンセン指数は安くスタート。利益確定売りが先行し、始値は節目の30000ポイントを割り込んだ。中国本土市場はきょうから17日まで休場で、香港相場の支えとなっていた本土からの資金流入は停止する。ただ、前日の米株高や中国景気の拡大観測を背景に、次第に幅広いセクターで買いが優勢となった。ハンセン指数はプラス圏に切り返して上げ幅を広げ、終値は2018年6月15日以来ほぼ2年8カ月ぶりの高値を付けた。中国国家統計局が10日発表した1月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比でマイナスとなったことで、中国が金融緩和を拡大する余地が広がったとの見方も地合いの改善につながったもよう。セクター別では通信と情報技術、医療・ヘルスケアが高い。一方、エネルギーが逆行安を演じた。
ハンセン指数構成では、ハイテク株の美団(
03690)と小米集団(
01810)、銀行株の中国工商銀行(
01398)と中国建設銀行(
00939)が買われ、相場の上昇を主導。香港不動産大手の長江実業集団(
01113)と新鴻基地産(
00016)、豚肉大手の万洲国際(
00288)は大幅に続伸した。半面、前日高かった乳業大手の中国蒙牛乳業(
02319)、中国政府系不動産デベロッパーの華潤置地(
01109)が安い。石油株のCNOOC(
00883)とシノペック(
00386)は続落した。
ハイテク関連の31銘柄で構成するハンセンテック指数は3日続伸し、前日比1.92%高の10411.20ポイントだった。平安健康医療科技(
01833)が21.10%高と急騰。キャサリン・ウッド氏が率いる上場信託投資「アーク・フィンテック・イノベーションETF (ARKF)」による株式取得が材料視された。ネット損保の衆安在線財産保険(
06060)、半導体ファウンドリーのSMIC(
00981)も大幅高だった。一方、ASMパシフィック(
00522)、レノボグループ(
00992)が下げた。