27日の香港市場はもみ合う展開か。前日にハンセン指数が大幅に反落した後とあって、主要国の金融緩和継続を背景に株式市場の先高観が根強い中、押し目買いの動きが相場を支えるだろう。ただ、米国では米連邦公開市場委員会(FOMC)が26−27日にかけて開かれ、その後にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見が予定されており、その内容を見極めたい投資家は様子見姿勢を強める可能性がある。
香港と中国本土市場との相互取引制度(ストックコネクト)を通じて香港株を売買する「南向き資金」の動きに引き続き注目。中国本土の投資家による買越額は過去最多を記録した前週前半よりはやや減ったものの、前日までの2日間はともに100億HKドルを上回る水準で推移した。本土マネーの流入が続けば、香港市場は値固めしながら一段高を試すとの見方も出ている。
26日のNYの市場でダウ平均は4営業日続落し、小幅安で終えた。前日まで4日連続で最高値を更新したナスダック総合も6日ぶりの小幅反落となった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。欧州金融大手のHSBC(
00005)、アジア生保のAIAグループ(
01299)、中国ネット通販最大手のアリババ集団(
09988)が香港終値を上回った半面、IT大手のテンセント(
00700)が下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日の終値を約140ポイント上回る水準で寄り付くことになる。