16日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反落。終値は前日比0.71%安の3169.57ポイントだった。深セン成分指数も0.43%安の10701.32ポイントと3日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4018億8600万元。
上海総合指数は安く寄り付いた後、終始マイナス圏で推移した。前日まで続伸し、約5週ぶり高値を付けて終えただけに、利益確定売りが優勢。米長期金利の上昇や米株安といった外部環境の悪化も投資家心理を冷やした。6月1日からMSCI新興国指数にA株が組み入れられるのを前に、外資流入に対する根強い期待が相場を支え、後場序盤には前日終値付近まで下げ幅を縮小する場面もあったが、勢いは続かなかった。上値の重さが意識されると、終盤にかけて再び下向きに転じ、きょうの安値圏で終えた。中国人民銀行(中央銀行)の公開市場操作(オペ)を通じ、前日に続き大規模な資金供給を行ったが、市場の反応は限られた。
A株市場では、大型金融株の中国工商銀行(
601398)、中国農業銀行(
601288)、中国平安保険(
601318)、石油メジャーのペトロチャイナ(
601857)、シノペック(
600028)など主力株が売られ、相場の下げを主導。国家統計局が発表した4月の住宅価格統計で、主要70都市のうち、新築分譲住宅価格(保障性住宅を除く)が前月比で上昇した都市が前月より3都市増えたことを受け、当局の引き締めを警戒して保利房地産(
600048)、万科企業(
000002)など不動産株が安い。中国銀河証券(
601881)、中信証券(
600030)など証券株、中国南方航空(
600029)など航空株、上海汽車集団(
600104)、広州汽車集団(
601238)など自動車株もさえない。半面、康美薬業(
600518)、上海復星医薬(
600196)など医薬株や、仏山市海天調味食品(
603288)など食品関連が逆行高。華能国際電力(
600011)、中国長江電力(
600900)など電力株も堅調だった。
上海B株指数は0.20%安の320.32ポイントと4営業日続落、深センB株指数は0.03%高の1106.95ポイントと5営業日続伸した。