週明け29日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前営業日比0.95%安の23956.43ポイントだった。中国企業指数は0.91%安の8498.26ポイント。メインボードの売買代金は概算で1445億HKドル。
ハンセン指数は始値で心理的節目の24000ポイントを割り込んだ。前週末の米株安の流れを引き継ぎ、南アフリカなどで見つかった新型コロナウイルスの「オミクロン株」を警戒する売りに押された。景気回復鈍化が懸念される半面で米連邦準備理事会(FRB)による利上げ観測が後退し、朝方に高PERのグロース株が買われて指数が小幅高になる場面があったものの、ほどなく再びマイナス圏に沈んで前場に下げ幅を拡大。終値は2020年10月5日以来ほぼ1年1カ月ぶりの安値となった。セクター別ではコングロマリットと情報技術、不動産・建設が売られ、公共事業と必需消費財が買われた。
ハンセン指数構成銘柄では、前週末に2021年7−9月期決算を発表した美団(
03690)が7%超下げ、1銘柄で指数を155ポイント押し下げた。カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)と銀河娯楽(
00027)も大幅安。大物仲介業者の太陽城集団(
01383)会長が逮捕され、業界の統制強化を嫌気する売りが膨らんだ。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、商業不動産大手の九龍倉置業地産(
01997)は続落した。一方、スマートフォン関連の舜宇光学科技(
02382)と小米集団(
01810)が反発。バイオ医薬品の薬明生物技術(
02269)、乳業大手の中国蒙牛乳業(
02319)も買われた。
そのほか、債務問題に揺れる中国恒大集団(
03333)と子会社の恒大物業集団(
06666)が大きく売られた。ショート動画のビリビリ(
09626)も大幅安。半面、ネット通販のJDドットコム(
09618)、ビール大手の華潤ビール(
00291)は堅調だった。