28日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比0.72%安の23132.76ポイントだった。中国企業指数は0.17%安の9551.56ポイント。メインボードの売買代金は概算で1326億9000万HKドルと、商いが賑わった。
ハンセン指数はおおむねマイナス圏で推移。中国の全国人民代表大会(国会に相当)はきょう午後に香港「国家安全法」と執行機関の決定草案を採択。これに反対する米国が週内に対中制裁措置を発表するとみられるなか、米中対立の激化懸念が相場の重しとなった。指数は中盤に節目の23000ポイントを割り、一時は前日比で2%超下落。その後は上海総合指数が上昇して引けたことを支えに下げ幅を縮め、結局、節目を回復して引けた。
ハンセン指数構成銘柄では、太古A(
00019)やLink REIT(
00823)といった香港関連銘柄が軟調。前日に四半期決算を発表した医薬品メーカーの石薬集団(
01093)が10%超下落。中国IT大手のテンセント(
00700)やスマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)も大きく売られた。半面、石油株のシノペック(
00386)、銀行株の中国建設銀行(
00939)が逆行高を演じた。
中国企業指数構成銘柄では、保険株の中国太平保険(
00966)や証券株の海通証券(
06837)の下げが目立ったほか、「5G」関連銘柄の中国鉄塔(
00788)、医薬品卸売り最大手の国薬控股(
01099)が安い。半面、銀行株の中国農業銀行(
01288)や中国郵政儲蓄銀行(
01658)が高い。