12日の中国本土株式市場で上海総合指数は高く寄り付いたものの、ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。中国政府の景気対策への期待が根強いものの、「トランプ関税」を巡る不透明感や、米中貿易摩擦の激化への懸念などが引き続き重荷となっている。

　指数は日本時間午前10時40分現在、前日比0.12％安の3375.69ポイントで推移。セクター別では、銀行が全面安。バッテリー素材、航空・空港運営、バイオ製品なども売られている。半面、文化・メディア、電源設備、宝飾品、自動車などが上昇している。

　12日の香港市場でハンセン指数は反発して始まった。米関税政策への過度な警戒感やウクライナを巡る地政学リスク懸念が和らぎ、買い直しが先行したもよう。米国とウクライナの両政府が11日、ロシアによるウクライナ侵略を巡り、米国が提示した30日間の停戦案をウクライナが受け入れたと発表した。また、トランプ米大統領は同日、カナダから輸入する鉄鋼・アルミニウム製品にかける追加関税を50％に引き上げる措置を中止する可能性を示唆した。

　指数は日本時間午前10時36分現在、前日比0.25％高の23841.14ポイントで推移している。個別では、自動車株の上昇が目立ち、BYD（01211）、理想汽車（02015）、吉利汽車（00175）が大きく買われている。BYD子会社のBYDエレクトロニック（00285）、宝飾品販売の周大福珠宝（01929）も高い。半面、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム（09961）、香港商業不動産の九龍倉置業地産（01997）、ニット衣料大手の申洲国際集団（02313）が下落している。

上海総合指数
　始値：3385.69ポイント
　前日比：5.86ポイント
　騰落率：0.17％

上海B株指数
　始値：266.72ポイント
　前日比：-0.40ポイント
　騰落率：-0.15％

深セン成分指数
　始値：10897.42ポイント
　前日比：36.26ポイント
　騰落率：0.33％

深センB株指数
　始値：1205.01ポイント
　前日比：-1.83ポイント
　騰落率：-0.15％

滬深300指数（CSI300指数）
　始値：3946.86ポイント
　前日比：5.44ポイント
　騰落率：0.14％