週明け10日の中国本土株式市場で上海総合指数は小動きで始まった。全国人民代表大会（全人代）が11日までの日程で開かれているとあって政策期待は強いものの、中国国家統計局が9日発表した2月の物価統計は消費者物価指数（CPI）と生産者物価指数（PPI）がともに市場予想を下回ったことなどが嫌気されているもよう。

　指数は日本時間午前10時36分現在、前営業日比0.04％安の3371.20ポイントで推移している。セクター別では、保険と銀行が全面安となっているほか、ゲームやインターネットサービスも売られている。半面、医療サービスや製薬など医薬・医療関連が買われているほか、バッテリー素材も高い。

　週明け10日の香港市場でハンセン指数は続落して始まった。米連邦準備理事会（FRB）のパウエル議長が7日の講演で利下げを急がない姿勢を改めて示したことで、人民元安を避けたい中国当局が金融緩和に動きにくくなるとの見方から売りが先行している。中国景気の先行き不透明感も根強い。中国国家統計局が9日発表した2月の物価統計は消費者物価指数（CPI）と生産者物価指数（PPI）がともに市場予想を下回った。

　指数は日本時間午前10時32分現在、前営業日比0.17％安の24189.52ポイントで推移している。個別では、大型株のアリババ集団（09988）、AIAグループ（01299）が売られて相場の重荷となっている。オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム（09961）、スポーツ用品の李寧（02331）も大幅に下落している。一方、アリババ集団子会社の阿里健康（00241）が大幅に反発。新興電気自動車メーカーの理想汽車（02015）、医薬品受託開発の薬明生物技術（02269）も高い。

上海総合指数
　始値：3373.26ポイント
　前日比：0.71ポイント
　騰落率：0.02％

上海B株指数
　始値：265.48ポイント
　前日比：-0.31ポイント
　騰落率：-0.12％

深セン成分指数
　始値：10862.93ポイント
　前日比：19.20ポイント
　騰落率：0.18％

深センB株指数
　始値：1213.23ポイント
　前日比：-0.30ポイント
　騰落率：-0.02％

滬深300指数（CSI300指数）
　始値：3945.58ポイント
　前日比：1.57ポイント
　騰落率：0.04％