3日のNY株式相場は大幅安。2月に大きく下落した米国株は3月初日の取引で上昇してスタートしたものの、トランプ米大統領がメキシコとカナダからの輸入品に予定通り4日から25％の関税を発動すると表明したことで貿易摩擦問題が意識され、ハイテク株や自動車株、小型株などが幅広く下落した。

　エヌビディアの先端AIチップが裏口輸出など貿易規制をすり抜けて中国に輸出されているとの報道を受けてエヌビディアが8％以上下落したことも相場の重しとなった。

　ダウ平均は朝方に192米ドル高まで上昇したものの、トランプ発言を受けて921米ドル安まで下落し、649.67米ドル安（-1.48％）で終了。S&P500も上昇してスタート後、1.76％安で終了し、今年最大の下落率を記録。ハイテク株主体のナスダック総合も2.64％安で終了し、主要3指数がそろって大幅反落した。

　年初来ではダウ平均が1.52％高とプラス圏を維持した一方、S&P500が0.54％安とマイナス圏となり、ナスダック総合は4.97％安と下落幅を拡大した。

　S&P500の11セクターは不動産、生活必需品、ヘルスケアなど4セクターが上昇し、IT、エネルギー、一般消費財、素材、資本財など7セクターが下落。半導体株はエヌビディアのほか、スーパー・マイクロ・コンピューターが13.00％安、ブロードコムが6.05％安となり、フィラデルフィア半導体株指数（SOX指数）が4.01％下落した。センチメントは大幅に悪化。投資家の不安心理を示すVIX指数は選手末の19.63ポイントから22.78ポイントに上昇した。

　3日の米株式市場で、中国ネット・IT株は総じて軟調。中国のネット通販最大手アリババ集団（BABA）が前日比1.28％安の130.81米ドルと3営業日続落。中国の検索エンジン最大手、百度（BIDU）も2.46％安の84.32米ドルと3営業日続落した。主な中国関連ネット・IT株の3日終値は次の通り。

　■アリババ集団（BABA）：130.81米ドル（-1.28％）
　■百度（BIDU）：84.32米ドル（-2.46％）
　■トリップ・ドットコム（TCOM）：57.81米ドル（+1.99％）
　■JDドットコム（JD）：40.24米ドル（-3.96％）
　■ウェイボー（WB）：9.86米ドル（-1.50％）
　■ネットイース（NTES）：96.63米ドル（-3.10％）
　■ハロー・グループ（MOMO）：7.18米ドル（-2.58％）
　■滴滴全球（DIDI）：4.83米ドル（-3.21％）
　■捜狐（SOHU）：12.66米ドル（-2.09％）
　■チーター・モバイル（CMCM）：5.05米ドル（-4.54％）
　■テンセント・ミュージック（TME）：12.34米ドル（+1.23％）
　■PDDホールディングス（PDD）：112.60米ドル（-0.96％）

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