24日の香港市場は前日の米株高の流れを引き継ぎ、反発して始まるか。国際原油価格の下落に伴い米国のインフレ圧力が和らぎ、米連邦準備理事会（FRB）が利下げをしやすくなるとの見方が支えとなるだろう。トランプ米大統領は23日、世界経済フォーラムの年次総会（ダボス会議）での演説でサウジアラビアなどに原油価格の引き下げを求める考えを明らかにし、同日のニューヨーク原油先物相場が下落した。トランプ氏は「金利が直ちに下がることを要求する」とも述べた。

　もっとも、買い一巡後は心理的節目の20000ポイントが意識されて伸び悩む展開がありそうだ。米市場では米経済や企業収益が堅調さを保つとの見方が根強く、23日のNY債券市場で長期金利の指標となる10年物国債利回りは前日比0.03％高い（価格は安い）4.64％で終えた。

　23日のNY株式相場は主要3指数がそろって4日続伸。ダウ平均は前日に続いて取引時間中の史上最高値を更新し、終値でも12月6日以来の最高値更新となった。同日の香港株の米国預託証券（ADR）は、国際金融銘柄のHSBC（00005）とAIAグループ（01299）、大型ネット株のアリババ集団（09988）とテンセント（00700）が香港終値を上回った。一方、中国4大商業銀行の中国工商銀行（01398）が下回って終えた。

　香港証券取引所が23日に発表した統計によると、中国本土から香港株に投資する「港股通」（サウスバウンド・トレーディング）は、成約ベースで54億300万HKドルの買い越しだった。うち上海経由は40億2400万HKドルの買い越し、深セン経由は13億7900万HKドルの買い越しだった。

　香港証券取引所は23日、深セン市場との相互株式取引「深港通（深セン・香港ストックコネクト）」の同日の統計を発表した。うち、香港株に投資する「港股通（深）」（深センコネクト・サウスバウンド）の取引状況は次の通り。

■港股通（深セン→香港）
　　当日の売買代金：229億7085万HKドル
　　買い代金：121億7497万HKドル
　　売り代金：107億9588万HKドル

■当日の売買代金上位10銘柄

1 SMIC（00981）
　　売買代金：3,008百万HKドル
　　買い代金：1,518百万HKドル
　　売り代金：1,490百万HKドル

2 テンセント（00700）
　　売買代金：1,674百万HKドル
　　買い代金：935百万HKドル
　　売り代金：739百万HKドル

3 CNOOC（00883）
　　売買代金：1,214百万HKドル
　　買い代金：318百万HKドル
　　売り代金：896百万HKドル

4 小米集団（01810）
　　売買代金：1,023百万HKドル
　　買い代金：459百万HKドル
　　売り代金：564百万HKドル

5 美団（03690）
　　売買代金：988百万HKドル
　　買い代金：621百万HKドル
　　売り代金：367百万HKドル

6 中興通訊（00763）
　　売買代金：742百万HKドル
　　買い代金：326百万HKドル
　　売り代金：416百万HKドル

7 トラッカー・ファンド・オブ・ホンコン（02800）
　　売買代金：591百万HKドル
　　買い代金：589百万HKドル
　　売り代金：3百万HKドル

8 アリババ集団（09988）
　　売買代金：409百万HKドル
　　買い代金：165百万HKドル
　　売り代金：244百万HKドル

9 中国工商銀行（01398）
　　売買代金：407百万HKドル
　　買い代金：64百万HKドル
　　売り代金：343百万HKドル

10 融創中国（01918）
　　売買代金：298百万HKドル
　　買い代金：174百万HKドル
　　売り代金：125百万HKドル