週明け9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3営業日ぶりに小幅に反落。終値は前営業日比0.05％安の3402.53ポイントだった。深セン成分指数は0.55％安の10731.66ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆6345億700万元だった。

　上海総合指数は、前場はプラス圏での推移が目立ったが、後場は総じてマイナス圏で軟調に推移。心理的節目の3400ポイントを下回る場面もあったが、終盤に下げ幅を縮小し、同節目に乗せると、前週末終値をやや下回って取引を終えた。新華社が中国には財政赤字拡大の余地が大きいとの論評を掲載したことを受け、追加財政出動への期待が高まったが、指数は前週末に終値で約3週間ぶりの高値を付けた後とあって、利益確定の売りが相場の重しとなった。また、貿易統計の発表を前に様子見ムードも強かった。セクター別では、不動産開発や不動産サービス、自動車サービスなどが売られた半面、電機や貴金属、医療サービスなどが買われた。

　A株市場では、11月の不動産販売額が34％減ったと発表した万科企業（000002）が下げたほか、招商局蛇口工業区控股（001979）や保利発展控股集団（600048）も売られた。欧菲光集団（002456）や曙光信息産業（603019）の下落も目立った。半面、宇通客車（600066）や江蘇恒立液圧（601100）、浙江三花智能控制（002050）などが買われた。

　上海B株指数は0.19％安の278.99ポイント、深センB株指数は0.43％高の1234.79ポイント。

上海総合指数
　引値：3402.53ポイント
　前日比：-1.55ポイント
　騰落率：-0.05％

上海B株指数
　引値：278.99ポイント
　前日比：-0.54ポイント
　騰落率：-0.19％

深セン成分指数
　引値：10731.66ポイント
　前日比：-59.68ポイント
　騰落率：-0.55％

深センB株指数
　引値：1234.79ポイント
　前日比：5.29ポイント
　騰落率：0.43％

滬深300指数（CSI300指数）
　引値：3966.57ポイント
　前日比：-6.57ポイント
　騰落率：-0.17％

　週明け9日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。前場終値は前営業日比0.57％安の19753.26ポイントだった。中国企業指数は0.56％安の7096.84ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で866億8000万HKドル。

　ハンセン指数は利益確定売りに押され、安く始まった。米連邦準備理事会（FRB）が来週開く米連邦公開市場委員会（FOMC）で0.25％の利下げを決めるとの観測から一時高くなったものの、再びマイナス圏に沈んで前場の取引を終えた。人民元の対米ドル相場の下落を背景に中国本土の主要株式指数が下げ、投資家心理を悪化させた。中国本土のオフショア人民元（CNH）は前週末に1米ドル＝7.26元近くに上昇していたが、きょう前引け時点では7.29元に迫る水準まで下落した。

　個別では、時価総額が大きいAIAグループ（01299）と美団（03690）が下落し、相場の重荷となった。この日からハンセン指数構成銘柄となった新東方教育科技（09901）と快手科技（01024）はともに大幅反落。太陽光パネル用ガラスの信義光能（00968）、不動産開発の龍湖集団（00960）、乳業大手の中国蒙牛乳業（02319）も売られた。一方、医薬品受託開発の無錫薬明康徳新薬開発（02359）と薬明生物技術（02269）が8％超上昇。中国バイオ企業の製品やサービスを調達することを禁じる米バイオセキュア法案が両社を名指ししていないことで、買いが膨らんだもよう。スマートフォン部品関連のBYDエレクトロニック（00285）と舜宇光学科技（02382）も高い。