週明け9日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。前場終値は前営業日比0.57％安の19753.26ポイントだった。中国企業指数は0.56％安の7096.84ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で866億8000万HKドル。

　ハンセン指数は利益確定売りに押され、安く始まった。米連邦準備理事会（FRB）が来週開く米連邦公開市場委員会（FOMC）で0.25％の利下げを決めるとの観測から一時高くなったものの、再びマイナス圏に沈んで前場の取引を終えた。人民元の対米ドル相場の下落を背景に中国本土の主要株式指数が下げ、投資家心理を悪化させた。中国本土のオフショア人民元（CNH）は前週末に1米ドル＝7.26元近くに上昇していたが、きょう前引け時点では7.29元に迫る水準まで下落した。

　個別では、時価総額が大きいAIAグループ（01299）と美団（03690）が下落し、相場の重荷となった。この日からハンセン指数構成銘柄となった新東方教育科技（09901）と快手科技（01024）はともに大幅反落。太陽光パネル用ガラスの信義光能（00968）、不動産開発の龍湖集団（00960）、乳業大手の中国蒙牛乳業（02319）も売られた。一方、医薬品受託開発の無錫薬明康徳新薬開発（02359）と薬明生物技術（02269）が8％超上昇。中国バイオ企業の製品やサービスを調達することを禁じる米バイオセキュア法案が両社を名指ししていないことで、買いが膨らんだもよう。スマートフォン部品関連のBYDエレクトロニック（00285）と舜宇光学科技（02382）も高い。

ハンセン指数
　引値：19753.26ポイント
　前日比：-112.59ポイント
　騰落率：-0.57％

中国企業指数
　引値：7096.84ポイント
　前日比：-39.71ポイント
　騰落率：-0.56％

レッドチップ指数
　引値：3646.28ポイント
　前日比：-6.55ポイント
　騰落率：-0.18％

　週明け9日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は3営業日ぶりに反落。前場終値は前営業日比0.40％安の3390.62ポイントだった。深セン成分指数は0.94％安の10689.81ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で1兆897億9400万元だった。

　上海総合指数は小安く寄り付いた後、ほどなくプラス圏に浮上したが、前引け間際に再びマイナス圏に沈み、心理的節目の3400ポイントを割った。新華社が中国には財政赤字拡大の余地が大きいとの論評を掲載したことを受け、追加財政出動への期待が高まったが、指数は前週末に終値で約3週間ぶりの高値を付けた後とあって、利益確定の売りが相場の重しとなった。セクター別では、不動産開発や不動産サービス、半導体などが売られた半面、電機や自動車、貴金属などが買われた。

　上海B株指数は0.05％安の279.38ポイント、深センB株指数は0.20％高の1231.90ポイントだった。