20日のNY株式相場は小動き。予想を下回る決算や見通し引き下げが嫌気されたターゲットが21％安と急落し、小売株全般が下落したものの、引け後のエヌビディアの決算発表を前に、積極的な取引は控えられた。

　前日まで4日続落したダウ平均は139.53米ドル高（+0.32％）と反発して終了したが、S&P500は0.13％高（0.00％）とほぼ横ばいで終了。ハイテク株主体のナスダック総合は0.11％安と3日ぶりの小幅反落となった。

　S&P500の11セクターはヘルスケア、エネルギー、素材など6セクターが上昇し、一般消費財、金融、ITなど5セクターが下落した。小売株はターゲットの決算を受けてダラー・ゼネラルが4.22％安、ダラー・ツリーが2.61％安となり、アマゾン・ドット・コムも0.85％下落した。

　エヌビディアは引け後の決算発表を控え、通常取引では前日比0.76％安で終了。発表された8-10月期決算は売上高と利益が市場予想を上回り、データセンター向け売上高も予想を上回ったが、年初から約200％上昇した株価は時間外で一時5％超下落後、2％安で推移。その後、ジェンスン・フアン最高経営責任者（CEO）のカンファレンスコールを受けて約1％安での推移となっている。

　20日の米株式市場で、中国ネット・IT株は総じて堅調。中国のネット通販最大手アリババ集団（BABA）が前日比0.39％安の86.77米ドルと続落。中国の検索エンジン最大手、百度（BIDU）は0.85％高の86.75米ドルと4営業日続伸した。主な中国関連ネット・IT株の20日終値は次の通り。

　■アリババ集団（BABA）：86.77米ドル（-0.39％）
　■百度（BIDU）：86.75米ドル（+0.85％）
　■トリップ・ドットコム（TCOM）：64.79米ドル（+3.27％）
　■JDドットコム（JD）：35.18米ドル（-0.03％）
　■ウェイボー（WB）：9.18米ドル（+1.44％）
　■ネットイース（NTES）：87.53米ドル（+2.16％）
　■ハロー・グループ（MOMO）：6.68米ドル（0％）
　■レンレン（RENN）：1.00米ドル（0％）
　■滴滴全球（DIDI）：4.86米ドル（+1.25％）
　■捜狐（SOHU）：12.45米ドル（+1.22％）
　■チーター・モバイル（CMCM）：4.68米ドル（+8.75％）
　■テンセント・ミュージック（TME）：11.44米ドル（+2.60％）

　香港証券取引所が20日に発表した統計によると、中国本土から香港株に投資する「港股通」（サウスバウンド・トレーディング）は、成約ベースで55億7100万HKドルの買い越しだった。うち上海経由は30億1300万HKドルの買い越し、深セン経由は25億5900万HKドルの買い越しだった。