10日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅反発。前場終値は前日比4.22％高の21508.37ポイントだった。中国企業指数は4.93％高の7728.47ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1771億4000万HKドル。

　ハンセン指数は心理的節目の21000ポイントに乗せて寄り付くと、上げ幅を拡大した。財政部の藍仏安部長が「財政政策の強化と質の高い経済成長の推進」について説明する記者会見が12日に開かれる予定で、具体的な財政支援措置への期待が高まった。中国人民銀行（中央銀行）がきょう、証券・ファンド・保険会社向けのスワップ制度の創設を発表したことや、本土市場の上昇も好感された。

　個別では、本土不動産株の龍湖集団（00960）、民営自動車メーカーの吉利汽車（00175）、火鍋チェーンの海底撈国際（06862）、自動車ディーラーの中升集団（00881）などが急伸。半面、香港地場系銘柄の新鴻基地産（00016）、長江インフラ（01038）、オンラインゲーム大手のネットイース（09999）が軟調だった。

ハンセン指数
　引値：21508.37ポイント
　前日比：871.13ポイント
　騰落率：4.22％

中国企業指数
　引値：7728.47ポイント
　前日比：362.88ポイント
　騰落率：4.93％

レッドチップ指数
　引値：4053.04ポイント
　前日比：191.24ポイント
　騰落率：4.95％

　10日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は大幅に反発。前場終値は前日比2.95％高の3355.01ポイントだった。深セン成分指数は1.61％高の10727.50ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で1兆4570億6900万元だった。

　上海総合指数は反発して始まった後、一時、マイナス圏に沈む場面もあったが、再びプラス圏に浮上すると、心理的節目の3300ポイントを回復し、徐々に上げ幅を拡大した。指数は前日に6％超下げた後とあって、買い戻す動きが広がったほか、中国財政部の記者会見を12日に控えて政策期待も強く、相場の支えとなった。セクター別では、風力発電設備や造船、石炭、銀行、海運・港湾が全面高となるなど、幅広いセクターで買いが優勢だった。半面、証券や半導体の一角が売られた。

　上海B株指数は3.21％高の277.69ポイント、深センB株指数は2.46％高の1243.26ポイントだった。