24日の中国本土株式市場で、上海総合指数は大幅に5営業日続伸。終値は前日比4.15％高の2863.13ポイントだった。深セン成分指数は4.36％高の8435.70ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9713億4200万元だった。

　上海総合指数は終日プラス圏で堅調に推移した。後場に入って一段高となると、終値で心理的節目の2800ポイントを回復し、8月20日以来、1カ月超ぶりの高値を付けた。中国人民銀行（中央銀行）の潘功勝行長が24日、近いうちに預金準備率を0.5％引き下げると表明したほか、不動産業については、既存の住宅ローン金利を引き下げ、住宅ローン頭金の最低比率基準を統一する方針を示したことが好感された。また、株式市場の安定化に向け、証券会社やファンド、保険会社が株式投資に使用できるよう新たなツールを創設すると発表したことも投資家心理を強気に傾けた。セクター別では、鉄鋼や保険、証券、石炭、建材が全面高となるなど、幅広いセクターで買いが優勢だった。

　A株市場では、名創優品集団（09896）が出資することが明らかになった永輝超市（601933）がストップ高。中国当局による株式市場支援策を受け、新華人寿保険（601336）や中信証券（600030）も大幅高だった。海能達通信（002583）やTCL中環新能源科技（002129）の上昇も目立った。半面、華域汽車系統（600741）や浙江蘇泊爾（002032）が逆行安。

　上海B株指数は2.08％高の240.10ポイント、深センB株指数は2.93％高の1078.86ポイント。

上海総合指数
　引値：2863.13ポイント
　前日比：114.21ポイント
　騰落率：4.15％

上海B株指数
　引値：240.10ポイント
　前日比：4.90ポイント
　騰落率：2.08％

深セン成分指数
　引値：8435.70ポイント
　前日比：352.32ポイント
　騰落率：4.36％

深センB株指数
　引値：1078.86ポイント
　前日比：30.69ポイント
　騰落率：2.93％

滬深300指数（CSI300指数）
　引値：3351.91ポイント
　前日比：139.15ポイント
　騰落率：4.33％

　24日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅反発。前場終値は前日比3.28％高の18845.37ポイントだった。中国企業指数は3.94％高の6641.06ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1179億4000万HKドルと商いが膨らんだ。

　ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付くと、前場半ば以降に上げ幅を拡大した。米連邦準備理事会（FRB）の利下げが継続するとの観測に加え、中国当局の景気対策が好感された。国務院新聞弁公室がきょう開いた報道向け発表会で、中国人民銀行（中央銀行）は預金準備率を近く0.5％引き下げると発表したほか、年内にさらに0.25−0.5％引き下げるなどの方針を示した。

　個別では、商業銀行準大手の招商銀行（03968）、自動車ディーラーの中升集団（00881）、ネット通販大手のJDドットコム（09618）、火鍋チェーンの海底撈国際（06862）、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技（02382）などが急伸。半面、長江グループ系公益事業者の長江インフラ（01038）と傘下の電能実業（00006）、製薬会社の翰森製薬（03692）などが下げた。