12日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日続落。前場終値は前日比1.45％安の17913.10ポイントだった。中国企業指数は1.54％安の6352.51ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で627億8000万HKドル。

　ハンセン指数は序盤に下げ幅を広げ、心理的節目の18000ポイントを割り込んだ。米連邦公開市場委員会（FOMC）の結果発表をあす未明に控え、持ち高調整の売りが出たもよう。FOMC参加者の政策金利の見通しや会合後のパウエル米連邦準備理事会（FRB）議長の記者会見への市場の関心が高く、様子見気分が強い。ハンセン指数は50日移動平均線（前引け時点で17867.52ポイント）付近では下げ渋った。

　個別では、自動車メーカーのBYD（01211）と理想汽車（02015）、吉利汽車（00175）、自動車販売の中升集団（00881）の下げが目立つ。医薬品ネット通販の阿里健康（00241）、スポーツ用品の李寧（02331）は大幅に続落。前日高かった半導体ファウンドリーのSMIC（00981）も売られた。一方、医薬品受託開発の薬明生物技術（02269）と無錫薬明康徳新薬開発（02359）が急反発。前日からハンセン指数構成銘柄に採用されたBYDエレクトロニック（00285）も高い。

ハンセン指数
　引値：17913.10ポイント
　前日比：-263.24ポイント
　騰落率：-1.45％

中国企業指数
　引値：6352.51ポイント
　前日比：-99.55ポイント
　騰落率：-1.54％

レッドチップ指数
　引値：3839.55ポイント
　前日比：-52.08ポイント
　騰落率：-1.34％

　12日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅続落。前場終値は前日比0.02％安の3027.41ポイントだった。深セン成分指数は0.12％高の9273.56ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で4288億4300万元だった。

　上海総合指数は方向感に乏しく、前日終値を挟んでもみ合った。米連邦公開市場委員会（FOMC）の結果発表を前に、様子見気分が漂った。寄り付きとほぼ同時に発表された5月の中国の消費者物価指数（CPI）は前年同月比0.3％上昇、生産者物価指数（PPI）は同1.4％下落。CPIが小幅な予想下振れ、PPIが小幅な予想上振れとなったが、相場の反応は限られた。

　セクター別では、保険が全面安。銀行、海運・港湾運営、電子化学品なども安い。半面、文化・メディア、コンシューマーエレクトロニクス、医療サービス、ゲームなどが買われた。

　上海B株指数は0.78％高の235.23ポイント、深センB株指数は0.11％高の1109.72ポイント。