29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小反発。終値は前日比0.05％高の3111.02ポイントだった。深セン成分指数は0.25％高の9414.98ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7083億9100万元だった。

　上海総合指数は方向感に乏しい展開。小安く寄り付いた後に切り返したものの、上値の重さが意識されると上げ幅を縮小。後場は再びマイナス圏に沈む場面もあったが、かろうじてプラス圏で引けた。上海市に続き、広東省広州市と深セン市も住宅政策の緩和措置を発表したものの、不動産関連の好材料は織り込まれつつあり、相場への寄与効果は限られた。5月の中国製造業購買担当者景気指数（PMI）の発表を31日に控え、持ち高調整の売りが重しとなったもよう。

　セクター別では、バッテリー素材が材面高。太陽光発電設備、貴金属、非鉄金属、バッテリーなども高い。半面、保険が全面安となったほか、造船、自動車サービス、送配電設備などが売られた。

　上海B株指数は0.11％高の252.58ポイント、深センB株指数は1.3％高の1145.61ポイントだった。 　

上海総合指数
　引値：3111.02ポイント
　前日比：1.45ポイント
　騰落率：0.05％

上海B株指数
　引値：252.58ポイント
　前日比：0.27ポイント
　騰落率：0.11％

深セン成分指数
　引値：9414.98ポイント
　前日比：23.93ポイント
　騰落率：0.25％

深センB株指数
　引値：1145.61ポイント
　前日比：14.68ポイント
　騰落率：1.3％

滬深300指数（CSI300指数）
　引値：3613.52ポイント
　前日比：4.35ポイント
　騰落率：0.12％

　29日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。前場終値は前日比1.54％安の18531.29ポイントだった。中国企業指数は1.56％安の6581.59ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で615億9000HKドル。

　ハンセン指数はじりじりと下げ幅を広げ、前場の安値圏で引けた。米景気の底堅さを示す指標を受けて前日に米長期金利が上昇し、投資家が運用リスクを回避する姿勢を強めたもよう。人民元安の進行も地合いを悪化させた。きょうのオフショア人民元（CNH）は一時1米ドル＝7.2667元と約1カ月ぶりのドル高・元安水準に下落した。

　個別では、大型ネット株のJDドットコム（09618）、美団（03690）、アリババ集団（09988）が売られ、相場の重荷となった。スポーツ用品の李寧（02331）、香港商業不動産の九龍倉置業地産（01997）、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム（09961）も安い。医薬品ネット通販の京東健康（06618）が反落した半面、同業の阿里健康（00241）は大幅に続伸した。新エネルギー車のBYD（01211）、太陽光パネル用ガラスの信義光能（00968）、アルミメーカーの中国宏橋（01378）も買われた。