13日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。終値は前日比0.40％安の3043.83ポイントだった。深セン成分指数は0.27％安の9604.99ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で1兆547億7200万元だった。

　上海総合指数は総じてマイナス圏でもみ合った。後場にはプラス圏に浮上する場面もあったが、勢いは続かなかった。12日に発表された米消費者物価指数（CPI）の上昇率が市場予想を上回ったことで、米連邦準備理事会（FRB）が利下げの開始時期を遅らせるリスクが意識された。指数は昨年11月以来、約4カ月ぶりの高値圏で推移しているだけに、引き続き利益確定売りが重荷となった。中国の国務院（内閣に相当）が12日に開いた常務会議で、全国人民代表大会（全人代）で政府活動報告に盛り込まれた年度目標の達成に向け、24年の重点政策実施を各部局に指示したと伝わったものの、具体的な産業振興策を見極めたい気分も漂った。

　セクター別では、保険が全面安。不動産開発、不動産サービス、輸送用設備、証券なども安い。半面、ゲーム、文化・メディア、通信サービス、自動車などが買われた。

　A株市場では、前日に高かった不動産大手の万科企業（000002）、保利発展控股集団（600048）が反落。中国太平洋保険（601601）、新華人寿保険（601336）、中国人寿保険（601628）など保険株の下げが目立った。ITサービス事業者の紫光（000938）、スーパーコンピューターメーカーの曙光信息産業（603019）、豚肉関連の牧原食品（002714）なども売られた。半面、ソフトウエア会社の広聯達科技（002410）、自動車メーカーの重慶長安汽車（000625）、ゲーム関連の巨人網絡集団（002558）、奥飛娯楽（002292）、完美世界（002624）、産金株の紫金鉱業集団（60189）などが買いを集めた。

　上海B株指数は1.08％高の262.01ポイント、深センB株指数は0.29％安の1082.09ポイントだった。

上海総合指数
　引値：3043.83ポイント
　前日比：-12.11ポイント
　騰落率：-0.40％

上海B株指数
　引値：262.01ポイント
　前日比：2.81ポイント
　騰落率：1.08％

深セン成分指数
　引値：9604.99ポイント
　前日比：-25.56ポイント
　騰落率：-0.27％

深センB株指数
　引値：1082.09ポイント
　前日比：-3.12ポイント
　騰落率：-0.29％

滬深300指数（CSI300指数）
　引値：3572.36ポイント
　前日比：-25.13ポイント
　騰落率：-0.7％

　13日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日続伸。前場終値は前日比0.26％高の17138.75ポイントだった。中国企業指数は0.21ポイント高の5949.73ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で627億5000万HKドル。

　ハンセン指数は小幅に反落して寄り付いた後、前日終値を挟んで一進一退の展開。前日の米ハイテク株高を受けた買いが相場を支えた。中国当局が打ち出す経済支援策の恩恵を受けそうな銘柄も引き続き物色された。ただ、米連邦準備理事会（FRB）が利下げの開始時期を遅らせるリスクが意識された上、高値警戒感がくすぶり、上値は伸び悩んだ。

　個別では、新エネルギー車の理想汽車（02015）、アルミメーカーの中国宏橋（01378）が高い。太陽光パネル用ガラスの信義光能（00968）、金鉱大手の紫金鉱業集団（02899）は大幅に反発。国際金融銘柄のAIAグループ（01299）とHSBC（00005）も買われた。半面、スポーツ用品の李寧（02331）、新薬開発受託の無錫薬明康徳新薬開発（02359）、自動車販売の中升集団（00881）、香港コングロマリットの新世界発展（00017）がそろって反落した。