30日の香港市場でハンセン指数は反落スタート。心理的節目の16000ポイントを割り込んで寄り付いた後、下げ幅を拡大。米中対立の激化を巡る警戒感に加え、中国不動産デベロッパー大手、中国恒大集団（03333）に対して香港の高等法院（高等裁判所）が「清算命令」を出したことを受け、中国不動産企業が抱える深刻な債務問題への懸念が改めて意識されている。中国製造業購買担当者景気指数（PMI）の発表や米連邦公開市場委員会（FOMC）結果公表など国内外の重要イベントをあすに控え、リスクを回避する動きが先行している。

　指数は日本時間午前10時38分現在、前日比1.66％安の15810.09ポイントで推移している。ガラスメーカーの信義ガラス（00868）と傘下の信義光能（00968）、スポーツ用品関連の安踏体育用品（02020）と申洲国際集団（02313）が安い。バイオ医薬品受託開発の薬明生物技術（02269）が大幅に続落。半面、PC世界大手のレノボグループ（00992）が反発している。

　30日の中国本土株式市場で上海総合指数は続落して始まった。中国政府の景気対策と相場対策への期待は強いものの、あす31日に中国製造業購買担当者景気指数（PMI）が発表されるとあって、様子見ムードが強まっているほか、最近の上昇を受けて利益確定の売りも広がっているもよう。

　指数は日本時間午前10時37分現在、前日比0.56％安の2867.24ポイントで推移している。セクター別では、教育と酒造が全面安となっているほか、建材や宝飾なども売られている。半面、証券や風力発電設備の一角が買われている。

　NYMEX原油 中心限月
　　終値：76.78
　　前日比：-1.23
　　騰落率：-1.58％

　COMEX金 中心限月
　　終値：2025.40
　　前日比：8.10
　　騰落率：0.40％

　LME銅 3カ月物
　　終値：8557.85
　　前日比：12.50
　　騰落率：0.15％

　LMEアルミ 3カ月物
　　終値：2250.65
　　前日比：-24.00
　　騰落率：-1.06％