9日の中国本土株式市場で上海総合指数は小動きで始まった。中国の大手民営資産管理会社、中植企業集団の破産清算申請を北京の裁判所が受理したことを受け、影響が金融システムに波及するとの懸念が相場の重しとなっているものの、前日の米株高などが好感されている。また、指数は前日まで3営業日続落し、終値で心理的節目の2900ポイントを割り、2022年4月26日以来、約1年8カ月ぶり安値を付けた後とあって、買い戻す動きも入っているもよう。

　指数は日本時間午前10時38分現在、前日比0.02％高の2888.04ポイントで推移している。セクター別では、観光・ホテル、汎用設備、専用設備などが買われる半面、銀行と保険がほぼ全面安。バッテリー素材や海運・港湾も売られている。

　8日の香港市場で、ハンセン指数は反発スタート。前日の米株高や、米長期金利の低下を好感。ハンセン指数は前日まで5営業日続落し、終値ベースで約1カ月ぶり安値を更新しただけに、買い戻しが先行している。

　指数は日本時間午前10時35分現在、前日比0.62％高の16325.61ポイントで推移。個別では、PC世界大手のレノボグループ（00992）、ガス会社の新奥能源（02688）、電動工具大手の創科実業（00669）が高い。欧州金融大手のHSBC（00005）、スマホ大手の小米集団（01810）なども買われている。半面、海運会社の東方海外（00316）が急落しているほか、原油相場の下落を受けて石油メジャーのCNOOC（00883）、ペトロチャイナ（00857）が安い。

　NYMEX原油 中心限月
　　終値：70.77
　　前日比：-3.04
　　騰落率：-4.12％

　COMEX金 中心限月
　　終値：2033.50
　　前日比：-16.30
　　騰落率：-0.80％

　LME銅 3カ月物
　　終値：8448.00
　　前日比：-15.00
　　騰落率：-0.18％

　LMEアルミ 3カ月物
　　終値：2253.59
　　前日比：-15.16
　　騰落率：-0.67％