年明け2日の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日ぶりに反落。前場終値は前日比1.52％安の16788.55ポイントだった。中国企業指数は1.66％安の5672.53ポイント。メインボードの売買代金は概算で766億4000万HKドル。

　ハンセン指数は高く寄り付いたものの、直後に下げに転じた。中国景気の先行き不安から売りが先行し、序盤に下げ幅を広げて心理的節目の17000ポイントを割り込んだ。12月31日に中国国家統計局が発表した2023年12月の中国製造業購買担当者景気指数（PMI）は49.0と市場予想（49.5）から下振れし、3カ月連続で50を下回った。ただ、ハンセン指数は10日移動平均線（大引け時点で16700.61ポイント）に近い水準では下げ渋った。12月の米連邦公開市場委員会（FOMC）の議事録が3日に公開されるとあって、内容を見極めたい投資家は積極的な買いを手控えたもよう。セクター別では必需消費財、医療・ヘルスケア、不動産・建設、金融が売られ、エネルギーが買われた。

　ハンセン指数構成銘柄では、金融株のAIAグループ（01299）と中国建設銀行（00939）、ネット株の美団（03690）が下落し、相場の重荷だった。ビール大手の華潤ビール（00291）と太陽光パネル用ガラスの信義光能（00968）は大幅に続落。不動産株の龍湖集団（00960）と華潤置地（01109）、九龍倉置業地産（01997）、スポーツ用品の李寧（02331）も安い。半面、カジノ運営のサンズ・チャイナ（01928）と銀河娯楽（00027）、オンラインゲームのネットイース（09999）が大幅高。中国エネルギー資源大手の中国神華能源（01088）とCNOOC（00883）、中国インターネットサービス大手のテンセント（00700）は続伸した。

　ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.32％安の3714.77ポイントと4営業日ぶりに反落。電気自動車の小鵬汽車（09868）、蔚来集団（09866）、理想汽車（02015）がそろって下落。スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技（02382）も大きく売られた。一方、パソコン大手のレノボグループ（00992）が反発した。

　ハンセン総合指数のサブインデックスである12の業種別指数のうち、2日は上昇が2業種、下落が10業種、変わらずがゼロ業種だった。（　）内は前日比騰落率。

　1　エネルギー：9,169.07（+1.47％)
　2　素材：5,762.21（+0.55％)
　3　公共事業：4,883.51（-0.05％)
　4　情報技術：8,734.83（-0.51％)
　5　通信：1,295.35（-1％)
　6　工業：906.85（-1.43％)
　7　コングロマリット：1,343.95（-1.46％)
　8　一般消費財：2,343.91（-1.69％)
　9　金融：2,932.26（-1.72％)
　10　不動産・建設：1,593.19（-2.48％)
　11　医療・ヘルスケア：9,101.03（-2.55％)
　12　必需消費財：14,676.97（-3.36％)

ハンセン指数
　引値：16788.55ポイント
　前日比：-258.84ポイント
　騰落率：-1.52％

中国企業指数
　引値：5672.53ポイント
　前日比：-95.97ポイント
　騰落率：-1.66％

レッドチップ指数
　引値：3286.69ポイント
　前日比：-63.76ポイント
　騰落率：-1.90％