週明け11日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日続落。終値は前営業日比0.81%安の16201.49ポイントだった。中国企業指数は1.17%安の5532.49ポイント。メインボードの売買代金は概算で987億2000万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付いた後、中国の景気減速への懸念が重しとなり、下げ幅を拡大した。前週末に中国の国家統計局が発表した2023年11月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(工業製品出荷価格:PPI)がともに前年同月割れとなり、市場予想よりも下振れしたことを嫌気。もっとも、前場は指数が下落率を2%超に拡大し、心理的節目の16000ポイントを割り込む場面もあったが、後場に本土市場で上海総合指数がプラス圏へ浮上すると下げ幅を縮小。終値ベースでは2022年11月10日以来、およそ1年1カ月ぶり安値を更新した。
ハンセン指数構成銘柄では、不動産デベロッパー香港大手の恒基兆業地産(
00012)から香港・北角(ノースポイント)の商業ビル「港匯東(ハーバー・イースト)」を22億800万HKドルで取得すると発表したスポーツ用品メーカーの李寧(
02331)が14%超安と急落。大型ネット株のJDドットコム(
09618)、美団(
03690)、アリババ集団(
09988)などが売られ、指数を押し下げた。自動車ディーラーの中升集団(
00881)、火鍋チェーン運営の海底撈国際(
06862)も下げがきつい。半面、PC世界大手のレノボグループ(
00992)、恒基兆業地産、医薬品流通大手の国薬控股(
01099)などが逆行高を演じた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.06%安の3666.51ポイント。東方甄選(
01797)、JDドットコム、美団、万国数拠(
09698)が下落率上位。半面、金蝶国際ソフト(
00268)が8%超高と急伸。同社がカタール投資庁(QIA)傘下のAl-Rayyan Holdingからの出資を受け入れることで合意したと発表したことが材料視された。