9日の香港市場でハンセン指数は小動きで始まった。高く寄り付いた後、前日終値を挟んでもみ合っている。寄り付きとほぼ同時に発表された2月の中国の消費者物価指数（CPI）は前年同月比1.0％上昇、生産者物価指数（工業製品出荷価格：PPI）は1.4％下落となり、ともに市場予想から下振れした。

　指数は日本時間午前10時47分現在、前日比0.13％安の20024.68ポイントで推移している。個別では、ガラスメーカーの信義ガラス（00868）、医薬品ネット通販の阿里健康（00241）が売られているほか、2022年12月本決算が17％増益と発表した通信キャリアのチャイナ・ユニコム（00762）が安い。半面、香港地場系銘柄の新世界発展（00017）、中国石油メジャーのCNOOC（00883）やきょう決算発表を予定しているJDドットコム（09618）が上昇している。

　9日の中国本土株式市場で上海総合指数は小動きで始まった。全国人民代表大会（全人代、国会に相当）が開催中とあって政策期待は根強いものの、米国の利上げが加速するとの警戒感が相場の重しとなっているもよう。

　指数は日本時間午前10時35分現在、前日比0.04％安の3282.01ポイントで推移している。セクター別では、太陽光や風力発電設備、観光・ホテルなどが売られる半面、電子化学品や半導体、貴金属が買われている。

　NYMEX原油 中心限月
　　終値：76.66
　　前日比：-0.92
　　騰落率：-1.19％

　COMEX金 中心限月
　　終値：1818.60
　　前日比：-1.40
　　騰落率：-0.08％

　LME銅 3カ月物
　　終値：8910.65
　　前日比：147.00
　　騰落率：1.68％

　LMEアルミ 3カ月物
　　終値：2348.80
　　前日比：2.20
　　騰落率：0.09％