31日の香港市場は軟調な相場か。米国時間1月31日−2月1日に米連邦公開市場委員会（FOMC）が開かれるとあって、米金融政策の行方を見極めたい投資家は積極的な売買を手控えると予想する。前日の米株式相場の下落が重荷となりそうだ。業績見通しなど個別の材料が出た銘柄の物色が中心の展開が見込まれる。きょうはハンセン指数構成銘柄の恒隆地産（00101）が2022年12月本決算を発表する予定。

　もっとも、下値を売り込む動きは限られるだろう。ハンセン指数が心理的節目の22000ポイントを割りこむと、買いが入って指数を支える展開があり得る。中国景気の持ち直し期待が根強いなか、市場は中国の国家統計局がきょう午前に発表する2023年1月の製造業購買担当者景気指数（PMI）に注目している。

　30日のNY株式相場は、ダウ平均が7営業日ぶりに反落。今週発表されるアップルなどのハイテク大手の決算や、0.25％の利上げが見込まれるFOMCの結果公表を控えた警戒感から、利益確定売りが強まった。S&P500とナスダック総合も3日ぶりに大幅反落した。同日の香港株の米国預託証券（ADR）は、英金融大手HSBC（00005）や2022年12月期業績見通しを発表したBYD（01211）が香港終値を上回った半面、大型ネット株のテンセント（00700）とJDドットコム（09618）、香港公益株のホンコン・チャイナガス（00003）が下回って引けた。

■1月31日（火）

【期末決算】恒隆集団（00010）
【期末決算】恒隆地産（00101）
【中間決算】中薇金融（00245）
【期末決算】日贏控股（01741）
【期末決算】HPCホールディングス（01742）
【期末決算】恒益控股（01894）
【期末決算】恒益控股（01894）
【中間決算】裕勤控股（02110）
【統計】中国　製造業購買担当景気指数（PMI） 1月 【統計】中国　工業企業利益　1−12月

　香港証券取引所は30日、深セン市場との相互株式取引「深港通（深セン・香港ストックコネクト）」の同日の統計を発表した。うち、香港株に投資する「港股通（深）」（深センコネクト・サウスバウンド）の取引状況は次の通り。

■港股通（深セン→香港）
　　当日の売買代金：302億5263万HKドル
　　買い代金：135億5231万HKドル
　　売り代金：167億32万HKドル

■当日の売買代金上位10銘柄

1 テンセント（00700）
　　売買代金：4,203百万HKドル
　　買い代金：1,309百万HKドル
　　売り代金：2,894百万HKドル

2 美団（03690）
　　売買代金：1,774百万HKドル
　　買い代金：1,089百万HKドル
　　売り代金：685百万HKドル

3 薬明生物技術（02269）
　　売買代金：1,061百万HKドル
　　買い代金：365百万HKドル
　　売り代金：696百万HKドル

4 新東方在線科技（01797）
　　売買代金：1,031百万HKドル
　　買い代金：429百万HKドル
　　売り代金：602百万HKドル

5 センスタイム（00020）
　　売買代金：672百万HKドル
　　買い代金：491百万HKドル
　　売り代金：181百万HKドル

6 チャイナ・モバイル（00941）
　　売買代金：580百万HKドル
　　買い代金：318百万HKドル
　　売り代金：262百万HKドル

7 BYD（01211）
　　売買代金：558百万HKドル
　　買い代金：302百万HKドル
　　売り代金：255百万HKドル

8 信達生物製薬（01801）
　　売買代金：556百万HKドル
　　買い代金：244百万HKドル
　　売り代金：312百万HKドル

9 香港証券取引所（00388）
　　売買代金：527百万HKドル
　　買い代金：70百万HKドル
　　売り代金：457百万HKドル

10 快手科技（01024）
　　売買代金：466百万HKドル
　　買い代金：136百万HKドル
　　売り代金：329百万HKドル