10日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続落。終値は前日比1.70%安の16081.04ポイントだった。中国企業指数は2.13%安の5417.13ポイント。メインボードの売買代金は概算で921億HKドル。
ハンセン指数は米株安の流れを引き継ぎ、終始マイナス圏で推移した。米中間選挙で野党共和党が予想されたほど優勢ではなく、上下両院で共和党が勝利すれば株高につながるとの期待が後退した。米金融政策の手掛かりとなる米10月消費者物価指数(CPI)の発表を今夜に控え、香港市場でも投資家はリスクを取りにくかった。米PCAOBによる中国企業監査状況の検査を巡って、先週は香港で実施している第1弾の検査を前倒して完了したと伝えられたが、PCAOB関係者が「検査担当者が香港に滞在していなくても検査は継続中」とコメントしたことも投資家心理を悪化させた。前場前半は心理的節目の16000ポイントを割り込む場面もあったが、その後はおおむね同節目をやや上回る水準でもみ合った。
ハンセン指数構成銘柄では、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)とBYD(
01211)が安い。アリババ集団(
09988)、ネットイース(
09999)、JDドットコム(
09618)など大型ネット株が下げたほか、ニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)、海運会社の東方海外(
00316)が売られた。半面、上場不動産投資信託のLink REIT(
00823)、ビールメーカーのバドワイザーAPAC(
01876)と華潤ビール(
00291)、石炭大手の中国神華能源(
01088)が逆行高。本土不動産関連の碧桂園(
02007)、碧桂園服務(
06098)、龍湖集団(
00960)が続伸した。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は3.28%安の3172.76ポイントと大幅に3日続落。電気自動車の蔚来集団(
09866)と小鵬汽車(
09868)、動画プラットフォームの快手科技(
01024)、データセンター大手の万国数拠(
09698)が下落率上位。上昇は瑞声科技(
02018)とBYDエレクトロニック(
00285)の2銘柄のみだった。