27日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅ながら5営業日ぶりに反発。終値は前日比0.03%高の17860.31ポイントだった。中国企業指数は0.21%高の6150.47ポイント。メインボードの売買代金は概算で975億2000万HKドルだった。
ハンセン指数は小動きでスタート。前場に下げ幅を広げ、一時は下落率が1%を超えた。後場に入って値を戻し、終盤は前日終値付近でもみ合い。かろうじてプラス圏で終えた。朝方は自律反発狙いの買いが入りやすかった上、きょうの米ダウ平均先物と中国本土相場が上昇し、投資家心理を支えた。もっとも、米連邦準備理事会(FRB)が先週開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)でインフレ抑制を目的に積極的な利上げ姿勢を示したことで、世界的な金利の上昇が景気後退につながるとの懸念が強く、上値は重かった。セクター別では医療・ヘルスケア、コングロマリット、必需消費財が上昇した半面、公共事業と通信が下落した。
ハンセン指数構成銘柄では、大型ネット株の美団(
03690)が大幅に続伸し、相場の上昇をけん引した。火鍋チェーンの海底撈国際(
06862)と海運の東方海外(
00316)は急伸。医薬品株の翰森製薬(
03692)と石薬集団(
01093)、自動車販売の中升集団(
00881)も高い。一方、金融株の下げが目立ち、中国銀行(
03988)と香港子会社の中銀香港(
02388)、中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国平安保険(
02318)、ハンセン銀行(
00011)がそろって下落した。電動工具メーカーの創科実業(
00669)と不動産投資信のLink REIT(
00823)は大幅安。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は0.55%高の3667.41ポイントと続伸。2022年7−9月期納車見通しを前日大引け後に発表した電気自動車メーカーの理想汽車(
02015)が大幅高となったほか、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(
09961)、不動産業向けソフトウエア開発の明源雲集団(
00909)が買われた。半面、閲文集団(
00772)と金蝶国際ソフト(
00268)が大幅安だった。