9日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は7営業日ぶりに大幅反発。前場終値は前日比2.59％高の19342.98ポイントだった。中国企業指数は2.86％高の6620.65ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で513億8000万HKドル。

　ハンセン指数は小高く始まり、ほぼ一本調子で上げ幅を広げて全面高となった。前日に終値ベースで割り込んでいた心理的節目の19000ポイントを回復した。中国国家統計局が寄り付き後に発表した8月の消費者物価指数（CPI）が市場予想に反して前月から低下したことで、中国人民銀行（中央銀行）が追加の金融緩和措置を打ち出しやすくなるとの思惑から買いが入ったもよう。ハンセン指数は前日までの6営業日で1100ポイント近く下げており、売られ過ぎとの見方から買い直しが入りやすい状況だった。

　ハンセン指数を構成する73銘柄が全て上昇して前場の取引を終えた。不動産株の碧桂園服務（06098）と碧桂園（02007）、龍湖集団（00960）、華潤置地（01109）が高い。今年に入って中国の地方都市24市以上が住宅積立金の利用規制を緩和したと伝わり、材料視された。ネット出前サービスの美団（03690）やニット衣料大手の申洲国際集団（02313）、乳業大手の中国蒙牛乳業（02319）も高い。

ハンセン指数
　引値：19342.98ポイント
　前日比：488.36ポイント
　騰落率：2.59％

中国企業指数
　引値：6620.65ポイント
　前日比：184.05ポイント
　騰落率：2.86％

レッドチップ指数
　引値：3700.30ポイント
　前日比：92.62ポイント
　騰落率：2.57％

　9日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。前場終値は前日比0.70％高の3258.21ポイントだった。深セン成分指数は0.76％高の11836.15ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で5028億8400万元だった。

　上海総合指数は小高く寄り付いた後、徐々に上げ幅を拡大した。前日のNY市場が上昇した流れを引き継いだほか、中国各地で自動車や家電の消費刺激策が相次いで打ち出されていることも投資家心理を強気に傾けた。セクター別では、保険とバッテリー素材が全面高となったほか、医療サービスや内装も買われた。半面、造船が全面安。太陽光発電設備や電子化学品、電機も売られた。

　上海B株指数は0.50％高の313.05ポイント、深センB株指数は0.03％高の1209.52ポイントだった。