26日の香港市場は、前日の米株高の流れを引き継いで買いが先行か。24日に約2カ月ぶりの高水準を付けていた米長期金利が25日に低下し、同日の米株式相場はハイテク株主導で上昇。香港でも運用リスクが取りやすくなるだろう。監査法人の検査ルールを巡る米国と中国の協議が合意に近づいているとの報道も支援材料。多数の米上場中国企業が、米証券取引委員会(SEC)から同ルールを順守していないとの指定を受けているが、当局間の合意成立に伴い上場廃止を回避できるとの期待が高まった。
もっとも、前日のハンセン指数は4日ぶりに大幅反発し、心理的節目の20000ポイントに迫る水準で引けただけに、買い一巡後は上値が重い展開がありそうだ。ジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を26日に控え、次第に様子見ムードが広がる可能性がある。
決算発表がピークを迎えるなか、引き続き業績を手掛かりとする個別物色が中心の相場展開が予想される。きょうはハンセン指数構成銘柄のシノペック(
00386)、SMIC(
00981)、美団(
03690)が2022年6月中間決算を発表する。
25日のNY株式相場は、ダウ平均など主要3指数がそろって続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、JDドットコム(
09618)、アジア保険会社のAIAグループ(
01299)、電気自動車メーカーのBYD(
01211)などが香港終値を上回って引けた。