29日の香港市場でハンセン指数は高く寄り付いたものの、ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。前日の米株高や米長期金利の低下が好感された半面、米対中追加関税の引き下げへの期待が後退した。ホワイトハウスによると、28日に行われたバイデン米大統領と中国の習近平の電話会談で、バイデン氏が中国側の不公正な経済慣行を問題視していると習氏に説明したものの、今後取り得る具体的な措置は議論しなかった。

　指数は日本時間午前10時46分現在、前日比0.29％安の20563.32ポイントで推移している。個別では、電動工具大手の創科実業（00669）が大きく下げているほか、ビールメーカーのバドワイザーAPAC（01876）、不動産関連の碧桂園服務（06098）、碧桂園（02007）が反落。大型ネット株のアリババ集団（09988）も安い。半面、太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能（00968）、海運株の東方海外（00316）、自動車メーカーの吉利汽車（00175）が買われている。

　29日の中国本土株式市場で上海総合指数は小動きで始まった。中国の7月の購買担当景気指数（PMI）の発表を週末に控え、景況感を見極めたい投資家は積極的な売買を見送っているもよう。決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別物色が中心となっている。

　指数は日本時間午前10時46分現在、前日比0.12％安の3278.66ポイントで推移している。セクター別では電力や電機、電池が買われる半面、観光、軍需関連、空運が売られている。

上海総合指数
　始値：3282.81ポイント
　前日比：0.23ポイント
　騰落率：0.01％

上海B株指数
　始値：306.65ポイント
　前日比：0.25ポイント
　騰落率：0.08％

深セン成分指数
　始値：12439.41ポイント
　前日比：10.69ポイント
　騰落率：0.09％

深センB株指数
　始値：1260.12ポイント
　前日比：0.99ポイント
　騰落率：0.08％

滬深300指数（CSI300指数）
　始値：4226.42ポイント
　前日比：0.75ポイント
　騰落率：0.02％