25日の香港市場でハンセン指数は小高く寄り付いた直後、下げに転じた。決算発表や業績悪化の懸念から出た売りが重荷となっている。米商務省が24日、事実上の禁輸対象リストである「エンティティー・リスト」に中国企業を追加すると発表し、米中関係の悪化も警戒されたもよう。

　指数は日本時間午前10時44分現在、前日比0.22％安の24632.16ポイントで推移。個別では、前日大引け後に2021年中間決算を発表した阿里健康（00241）が大幅安。スポーツ用品の安踏体育用品（02020）と李寧（02331）、香港コングロマリットの新世界発展（00017）も売られた。一方、カジノ株のサンズ・チャイナ（01928）と銀河娯楽（00027）が高い。大型ネット株のテンセント（00700）、アリババ集団（09988）も上げた。

　25日の中国本土株式市場で上海総合指数は小動きで始まった。小高く寄り付いた後に前日終値付近でもみ合う展開。市場全体を動かす材料に乏しい中、政策支援から恩恵を受けそうな銘柄を物色する動きが相場を支える半面、心理的節目の3600ポイント付近の上値抵抗が意識されている。

　指数は日本時間午前10時39分現在、前日比0.09％高の3595.85ポイントで推移。個別では、電力、送配電設備、医療機器、医療サービスが高い。半面、太陽光発電設備、化学肥料、機械が売られている。