21日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比0.22%高の3594.78ポイントだった。深セン成分指数は0.05%安の14444.86ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9929億7500万元だった。
上海総合指数は小高く寄り付いた後、前場半ばに上げ幅を拡大し、心理的節目の3600ポイントに乗せた。中国当局の景気対策に対する期待に加え、企業の1−9月期決算の発表が本格化する中で業績を手がかりとした物色が相場を支えた。ただ、上値の重さが意識されると、後場には節目を再び割り込み、マイナス圏に沈む場面もあった。後場後半は前日終値を挟んでもみ合った。
セクター別では、銀行、保険が全面高。中国平安保険(
601318)傘下の平安銀行(
000001)が発表した1−9月期決算で純利益が3割増加したことに加え、不良債権比率が低下したことが好感されたもよう。石炭、化学、貴金属も高い。半面、前日に高かった電力が利益確定売りに押されたほか、軍需、通信、ソフトウエアサービスが安い。
A株市場では、中国平安保険が5%超、平安銀行が約4%上げたほか、中国人寿保険(
601628)、中国太平洋保険(
601601)も大幅高。中国の劉鶴副首相が「不動産市場で個別企業の問題が発生しているが、全体ではリスクは抑えられる」との見方を示したことを受け、不動産株の保利発展控股集団(
600048)、万科企業(
000002)が買われた。前日に大幅安の中国神華能源(
601088)、杭州老板電器(
002508)は買い戻された。半面、単結晶シリコンメーカーの隆基緑能科技(
601012)、LED用チップメーカーの三安光電(
600703)、自動車部品メーカーの光啓技術(
002625)、特定用途無線大手の海能達通信(
002583)や、医薬品メーカーの上海復星医薬(
600196)などが下げた。
上海B株指数は0.41%高の277.53ポイント、深センB株指数は0.05%高の1190.29ポイントだった。