香港証券取引所が8日に発表した統計によると、中国本土から香港株に投資する「港股通」（サウスバウンド・トレーディング）は、成約ベースで7億3900万HKドルの買い越しだった。うち上海経由は17億8800万HKドルの売り越し、深セン経由は25億2700万HKドルの買い越しだった。

　8日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに小幅に反落。終値は前日比0.04％安の3675.19ポイントだった。深セン成分指数は0.10％安の14688.08ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆4747億8400万元だった。

　上海総合指数は小安く寄り付いた後、序盤は高く推移する場面もあった。中国人民銀行（中央銀行）による預金準備率の引き下げなど当局の景気浮揚策に対する期待から買いが入ったが、指数は前日に今年2月19日以来、約7カ月ぶり高値を付けた後とあって、利益確定の売りが広がり、相場の重しとなった。また8月の物価統計や金融統計などの発表をあす以降に控えて様子見ムードも強まり、前日終値を挟んでもみ合った。セクター別では、軍事、酒造、航空・空港運営などが売られた半面、電力、石炭、化学肥料などが買われた。

　A株市場では、本鋼板材（000761）が大きく下げたほか、貴州茅台酒（600519）や三一重工（600031）も売られた。ゴールドマン・サックスが投資判断を「売り」に引き下げた広州汽車集団（601238）も安い。半面、歌爾（002241）や中国国際コンテナ（000039）が買われたほか、東北証券がピークシーズン入りなどを理由に買いを推奨したチェンミン・ペーパー（000488）も高い。

　上海B株指数は0.29％高の276.17ポイント、深センB株指数は0.78％高の1246.03ポイント。