2日のNY株式相場は堅調。週末発表の米8月雇用統計に注目が集まる中、寄り前に発表された新規失業保険申請件数がコロナパンデミック以降で最少を記録し、景気回復期待が相場の支援となった。S&P500は0.28%高と続伸し、前日に続いて史上最高値を更新。エネルギー、資本財などの景気敏感株が上昇したほか、ディフェンシブ株も幅広く買われた。ダウ平均も131.2米9ドル高(+0.37%)と4日ぶりに反発し、史上最高値まで187米ドル(0.53%)に迫った。ビザが2%超下落し、セールスフォース・ドットコム、アメリカン・エキスプレスも1%超下落したものの、ウォルグリーン、シェブロンが2%超上昇し、キャタピラー、ユナイテッドヘルス、ホーム・デポ、ボーイングなども1%超上昇しダウ平均を押し上げた。ハイテク株主体のナスダック総合はアルファベット、フェイスブックの下落が重しとなりマイナス圏に沈む場面もあったが、0.14%高で終了し、連日で最高値を更新した。
前日に発表された8月ADP民間部門雇用者数が市場予想を大きく下回る弱い結果となり、8月雇用統計の下振れが懸念されたが、新規失業保険申請件数が34.0万件と市場予想の34.5万件を下回り2020年3月以来の最少となったことで、過度な景気下振れ懸念が後退した一方、FRBの早期テーパリング(資産購入の段階的縮小)開始を後押しするほどの強い結果でもなかったことで「適温相場」となった。米10年債利回りは前日の1.299%から1.285%に低下し、投資家の不安心理を示すVIX指数は16.41ポイントと前日比0.30ポイント上昇した。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 35353.06 35475.40 35348.48 35443.82 131.29 0.37
S&P500 4534.48 4545.85 4524.66 4536.95 12.86 0.28
NASDAQ 15358.47 15380.07 15285.35 15331.18 21.80 0.14
CME225先物 28540.00 28735.00 28415.00 28610.00 140.00 0.49
FT100 7163.90 7163.90 7163.90 7163.90 14.06 0.19
DAX 15813.57 15874.67 15810.77 15840.59 16.30 0.10
為替(ドル/円) 110.03 110.10 109.91 109.93 -0.10 -0.09
WTI先物 52.18 53.45 52.07 53.21 0.96 1.84
金(Gold)先物 1845.40 1864.00 1835.80 1844.20 -6.60 -0.30
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。