27日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比0.59%高の3522.16ポイントだった。深セン成分指数は0.15%高の14436.90ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆3442億8300万元だった。
上海総合指数は心理的節目の3500ポイントを割り込んで寄り付いた。序盤は同節目を挟んだ一進一退の展開だったが、ほどなくして節目を回復し、プラス圏でもみ合った。決算発表がピークを迎え、業績を手掛かりとした個別物色が活発。政府系メディア『中国証券報』の1面記事が預金準備率の追加引き下げに触れたことを受け、金融緩和に対する期待も相場を支えたもよう。もっとも、上値は重く、週末を前に買いの勢いは限られた。
セクター別では、保険が全面高。化学肥料、通信キャリア、非鉄金属、石油、鉄鋼も高い。半面、軍需、防犯設備、農業、医療が売られた。
A株市場では、21年6月中間決算で純利益が2.2倍に急増した音響機器・電子部品メーカーの歌爾(
002241)がストップ高。自動車メーカーの広州汽車集団(
601238)、自動車部品大手の華域汽車系統(
600741)、車載リチウム電池メーカーの国軒高科(
002074)の上昇が目立ったほか、鉄道車両メーカーの中国中車(
601766)や、中間決算の発表を終えた中国平安保険(
601318)、新華人寿保険(
601336)が大きく買われた。半面、前日に発表した中間決算が黒字転換になった寧波均勝電子(
600699)が大幅に5営業日続落。空港運営の上海国際機場(
600009)、造船大手の中国船舶重工(
601989)、医薬品メーカーの麗珠医薬集団(
000513)が下げた。
上海B株指数は0.20%高の263.59ポイント、深センB株指数は0.14%高の1212.37ポイント。