週明け23日の香港市場は反発して始まるか。前週末のハンセン指数終値は昨年11月2日以来ほぼ10カ月ぶりの安値だっただけに、自律的な反発を見込む買いが入りやすい。新型コロナウイルスのデルタ株の感染が世界的に広がるなかで景気回復の減速懸念が広がったが、業績が景気の影響を受けにくいハイテク株への買いが相場を支えると予想する。
決算発表のピークを迎え、業績を受けた個別銘柄の物色が中心の展開となりそうだ。ハンセン指数構成銘柄の恒基兆業地産(
00012)、中国海外発展(
00688)、薬明生物技術(
02269)が2021年6月中間決算を発表する。ただ、中国政府による企業統制への警戒はくすぶり続けている。米連邦準備理事会(FRB)がテーパリング(量的緩和の縮小)を早期に開始すれば、米国の景気回復を阻害しかねないとの懸念もある。
20日の米株式相場は上昇。ダウ平均は4日ぶりに反発し、ハイテク株主体のナスダック総合も続伸した。同日香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)や取引所運営の香港証券取引所(
00388)、アジア保険会社のAIAグループ(
01299)が香港終値を上回った半面、中国ネット通販最大手のアリババ集団(
09988)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)が下回って引けた。