20日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に続落。前場終値は前日比2.28％安の24739.60ポイントだった。中国企業指数は2.34％安の8707.00ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1117億7000万HKドルと、半日で1000億HKドルを超えた。

　ハンセン指数は序盤に心理的節目の25000ポイントを割り込み、さらに下げ幅を拡大。世界的な新型コロナウイルスの感染再拡大による経済活動の停滞や、中国政府の企業統制が警戒する売りが膨らんだ。相場の先行きについて「中期的には24000ポイントを試す公算が大きい」（香港経済日報）との観測が浮上。中国本土相場の下落も嫌気され、下値のめどとして意識された7月27日に付けた直近安値（24748.84ポイント）を下回って前場の取引を終えた。

　個別では、ハイテク株の阿里健康（00241）と医薬品株の薬明生物技術（02269）が10％超安と急落。碧桂園服務（06098）、美団（03690）、石薬集団（01093）の下げもきつい。一方、豚肉大手の万洲国際（00288）、香港不動産株の新鴻基地産（00016）、Link REIT（00823）が逆行高。

　20日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。前場終値は前日比1.66％安の3408.15ポイントだった。深セン成分指数は2.18％安の14171.58ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で7714億9900万元だった。

　上海総合指数は安く寄り付いた後、マイナス圏で推移した。政策リスクへの懸念が重し。中国の市場監督管理当局がきょう午前中に白酒企業の幹部を呼び出し、座談会を開くと伝わったほか、政府系メディアの『人民日報』がインターネット診療や処方薬について、「制度整備を進め、より良いサービスを提供するよう」と呼びかける記事を掲載した。当局の監督管理や規制強化を警戒し、酒造と医薬関連が大きく売られ、地合いを悪化せた。指数は序盤以降にほぼ一本調子で下げ幅を広げ、前場の安値で引けた。

　セクター別では、酒造が全面安のほか、医療、製薬、食品・飲料の下げが目立つなど、ほぼ全セクターで売りが優勢だった。

　上海B株指数は0.71％安の260.67ポイント、深センB株指数は1.44％安の1192.27ポイントだった。