20日の香港市場は軟調な展開か。世界的な新型コロナウイルスの感染再拡大による経済活動の停滞や、中国政府の企業統制が警戒されるなか、運用リスクを取りにくいムードが広がると予想する。もっとも、ハンセン指数は心理的節目の25000ポイントが意識されて下値を売り込む動きは限られそうだ。決算発表や業績見通しを手掛かりにした個別物色が中心の相場になるだろう。きょうはハンセン指数構成銘柄のホンコン・チャイナガス(
00003)が2021年6月中間決算を発表する。
19日のNY株式相場は、ダウ平均が小幅に3日続落。前日発表のFOMC議事要旨を受け、米連邦準備理事会(FRB)が量的金融緩和の段階的縮小(テーパリング)を前倒ししかねないとの警戒感が強まった。半面、ハイテク株主体のナスダック総合は4日ぶりに反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、英金融大手HSBC(
00005)が香港終値を下回った。一方、保険株のAIAグループ(
01299)は上回って引けた。
なお、株価指数を運営するハンセン・インデックシズはきょうの大引け後、ハンセン指数などの構成銘柄見直しの結果を公表する。結果を見極めたい投資家が積極的な売買を手控える可能性がある。