週明け16日の香港市場は上値の重い展開か。世界的な新型コロナウイルス変異株の感染拡大で経済の停滞に対する懸念が根強い上、中国当局が企業統制を強める動きへの警戒感も引き続き重荷となるだろう。一方、2021年6月中間決算の発表が本格化する中、業績や見通しを手掛かりとする個別銘柄の物色が相場を支えそうだ。
きょうは日本時間の午前11時に中国の主要経済指標が発表される。市場コンセンサス予想は7月の鉱工業資産が前年同月比7.8%増、小売売上高が11.5%増、1−7月の固定資産が前年同期比11.3%増。結果によっては相場の波乱要因になり得る。
前週末のNY市場でダウ平均は4日続伸し、連日で過去最高値を更新した。米長期金利の低下を受けて高PERのハイテク株が買われた。ただ、上値は重く、ダウ平均が下落する場面もあった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、欧州金融のHSBC(
00005)、アジア生保のAIAグループ(
01299)が香港終値を上回った半面、中国国有銀行の中国建設銀行(
00939)、IT大手のテンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)が下回って引けた。ADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前週末終値を30ポイント超下回って寄り付くことになる。