10日の香港市場は方向感に乏しい相場か。インターネットサービス大手などに対する中国当局の統制強化への懸念が和らぐ半面、新型コロナウイルスのデルタ株の新規感染者数が増加傾向にある。原油などの商品先物相場の下落も投資家心理を冷やすだろう。強弱材料が入り混じるなか、決算発表や業績見通しを手掛かりにした個別銘柄の物色が中心になると予想する。
きょうは香港地場株のワーフ(
00004)や中国通信キャリアのチャイナ・テレコム(
00728)が2021年6月中間決算を発表する。あすはハンセン指数構成銘柄の香港証券取引所(
00388)と創科実業(
00669)が決算発表を予定している。
9日のNY株式相場は高安まちまち。ダウ平均が3営業日ぶりに反落したものの、ハイテク株主体のナスダック総合は小幅ながら反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国ハイテク株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、英金融大手のHSBC(
00005)が香港終値を上回った半面、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)、不動産株の中国海外発展(
00688)、医薬品株の中国生物製薬(
01177)は下回って終えた。