4日の中国本土株式市場で上海総合指数は小動きで始まった。安く寄り付いた後、前日終値付近でもみ合う展開。新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念が重荷となっている。前日に中国本土で確認された新規の市中感染者が61人と半年ぶりの高水準となり、北京市や江蘇省、湖南省など一部の地域で移動規制が始まった。

　指数は日本時間午前10時39分現在、前日比0.05％安の3446.20ポイントで推移。セクター別では、医療、製薬、保険、港湾・水運が安い。半面、文化・教育・娯楽、航空機製造・宇宙関連、電子部品が買われている。

　4日の香港市場でハンセン指数は小幅に続落して始まった。前日に続き、中国当局がゲーム事業を展開するインターネット・プラットフォーム企業に対する監督を強化するとの警戒感が相場の重荷となっている。世界的な新型コロナウイルスの感染再拡大が景気を減速させかねないとの懸念も根強い。もっとも値ごろ感に注目した買い戻しも入り、下値は堅い。

　指数は日本時間午前10時33分現在、前日比0.02％安の26189.23ポイントで推移している。個別では、中国インターネットサービス大手のアリババ集団（09988）やテンセント（00700）、美団（03690）が下落。3日にマカオで4人の感染確認例が報告されたことで、カジノ株の銀河娯楽（00027）とサンズ・チャイナ（01928）も大きく売られている。半面、スポーツ用品の安踏体育用品（02020）、バイオ医薬の薬明生物技術（02269）が続伸した。