29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は5営業日ぶりに反発。終値は前日比1.49%高の3411.72ポイントだった。深セン成分指数は3.04%高の14515.32ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆2494億9100万元だった。
上海総合指数は心理的節目の3400ポイントに乗せて寄り付いた。前場は節目付近で上値の重い場面が目立ったが、後場に入ると一段高となり、3日ぶりに3400ポイントを回復して終えた。前日まで急落していた株式市場の安定化を図る中国当局や政府系メディアの動きが投資家心理の改善につながったもよう。政策リスクへの懸念の解消に向けて中国証券監督管理委員会(CSRC)が28日夜に主要投資銀行の幹部を招いてオンライン会議を開いたと伝わったほか、新華社通信など政府系メディアが相次ぎ文章を掲載し、「本土経済は回復基調にある」「規制は長期的な発展に寄与する」などと強調した。
セクター別では、素材、航空機製造・宇宙関連、電子部品、非鉄金属が高い。半面、保険、銀行が売られたほか、酒造もさえない。
A株市場では、LED用チップメーカーの三安光電(
600703)、小売チェーンの蘇寧易購集団(
002024)がストップ高を付けたほか、自動車・電池メーカーのBYD(
002594)、車載リチウム電池メーカーの国軒高科(
002074)、風力発電設備大手の新疆金風科技(
002202)、医薬品メーカーの上海復星医薬(
600196)が大幅高。半面、国内で新型コロナの市中感染者の確認が続いていることを嫌気して航空株の春秋航空(
601021)、中国国際航空(
601111)が安い。酒造の瀘州老窖(
000568)、豚肉大手の河南双匯投資発展(
000895)、家電メーカーの海爾智家(
600690)なども逆行安を演じた。
上海B株指数は0.65%高の256.15ポイント、深センB株指数は1.64%高の1189.87ポイントだった。