29日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に続伸。前場終値は前日比2.74％高の26172.31ポイントだった。中国企業指数は3.31％高の9371.77ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1446億6000万HKドル。

　ハンセン指数はプラス圏で堅調に推移した。序盤は心理的節目の26000ポイント付近でもみ合ったものの、その後は徐々に上げ幅を拡大した。ここ最近の大幅な下落を受けて、値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻しが入ったほか、中国証券監督管理委員会（CSRC）が28日夜に主要投資銀行の幹部を招いて開催したオンライン会議で、教育分野への規制強化は的を絞ったものであって、ほかの業界の企業にダメージを与える意向はないと強調したと伝わり、買い安心感が広がった。

　個別では、テンセント（00700）や美団（03690）、アリババ集団（09988）などハイテク株が大きく買われて相場の上げを主導。阿里健康（00241）や碧桂園服務（06098）、BYD（01211）の上昇も目立った。半面、2021年6月中間決算が市場予想を下回ったバドワイザーAPAC（01876）が売られたほか、中国建設銀行（00939）や中国工商銀行（01398）も下げた。

                                 引値    前日比    騰落率 (%)

 ハンセン指数                 26172.31    698.43      2.74

 中国企業指数                  9371.77    300.67      3.31

 レッドチップ指数              3643.75     36.26      1.01

 GEM指数                         85.42      4.87      6.05

　29日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は5営業日ぶりに反発。前場終値は前日比1.04％高の3396.56ポイントだった。深セン成分指数は2.41％高の14426.19ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で7436億600万元だった。

　上海総合指数は心理的節目の3400ポイントに乗せて寄り付いた。中国証券監督管理委員会（CSRC）が28日夜に主要投資銀行の幹部を招いて開催したオンライン会議で、教育分野への規制強化は的を絞ったものであって、ほかの業界の企業にダメージを与える意向はないと強調したと伝わり、政策リスクへの懸念が和らいだもよう。指数は前日まで4営業日続落し、終値で3月10日以来、約4カ月半ぶり安値を付けた後とあって、買い戻しが優勢だった。もっとも、3400ポイントを超える水準では上値の重さが目立ち、指数はおおむね同節目付近でもみ合った。

　セクター別では、素材、航空機製造・宇宙関連、電子部品、非鉄金属が高い。半面、保険、銀行が売られたほか、酒造もさえない。

　上海B株指数は0.35％高の255.39ポイント、深センB株指数は1.34％高の1186.44ポイントだった。