■テンセント（00700）：2016年7月に実施した中国音楽集団の買収について、中国の国家市場監督管理総局が24日、独占禁止法に違反していたとして行政処罰を決めた。

■新疆新キン鉱業（03833）：23日大引け後、2021年6月中間決算で純損益が前年同期の6300万元の赤字から2億2800万元の黒字に転換する見通しを発表した。売上高は同前年同期比83.1％増の11億5700万元を見込む。

■海底撈国際（06862）：23日大引け後、2021年6月中間決算の純利益が8000万−1億元となる見通しを発表した。前年同期は9億6500万元の赤字だった。

　週明け26日の香港市場は軟調か。中国政府による大手ネット企業の統制強化を警戒するファンドが中国ハイテク銘柄を手放す動きが相場の重荷となりそうだ。中国の国家市場監督管理総局が24日、インターネットサービス大手のテンセント（00700）が2016年に中国音楽配信会社を買収したことが独占禁止法違反にあたるとして、行政処罰を決めた。相互取引制度を通じて中国本土投資家が香港株に投資する「港股通」（南向き取引）も先週は売り越しだった。

　もっとも、前週末のハンセン指数は続落しただけに、買い戻しが相場を下支えする展開がありそうだ。相場の強気と弱気の分かれ目とされる250日移動平均（23日大引け時点で27197.93ポイント）が下値支持線して意識されるだろう。

　前週末のNY株式相場は、ダウ平均など主要3指数がそろって史上最高値を更新したものの、香港株の米国預託証券（ADR）は総じて下落した。テンセントや中国ネット通販大手のアリババ集団（09988）、銀行株中国建設銀行（00939）、香港公益株のホンコン・チャイナガス（00003）が香港終値を下回って終えた。

　23日のNY株式相場は4日続伸。景気回復の腰折れ懸念が和らぐ中、主力ハイテク株の好決算期待が強まった。週初19日に700米ドル超下落したダウ平均は4日続伸し、初めて終値で35000米ドルを突破。271米ドル高まで上昇し、238.20米ドル高（+0.68％）の35061.55米ドルで終了した。S&P500とナスダック総合もそれぞれ1.01％高、1.04％高で終了し、主要3指数そろっての最高値更新となった。前日引け後に好決算を発表したツイッターが3.05％高、スナップが23.82％高となったことで、来週決算を発表するフェイスブックとアルファベットもそれぞれ5.30％高、3.58％高となった。業種別では、コミュニケーションの2.65％高を筆頭に10セクターが上昇。公益、生活必需品、ヘルスケアも1％超上昇し、IT、不動産、一般消費財も0.8％超上昇した。

　週間ではダウ平均が1.08％高、S&P500が1.96％高、ナスダック総合が2.84％高とそろって反発。5週間で4週上昇した。年初来上昇率はダウ平均が14.56％、S&P500が17.46％、ナスダック総合が15.12％となった。

　米10年債利回りは前日の1.277％から1.281％に上昇。週初に5カ月ぶりの低水準となる1.12％まで低下したが、週間では2bp(0.02％)の低下にとどまった。投資家の不安心理を示すVIX指数は17.20ポイントと前日比0.49ポイント低下。週間では1.25ポイント低下した。

海外市況

 指標                      寄値     高値     安値     終値    前日比  騰落率

 NYダウ                  34855.11 35095.33 34855.11 35061.55   238.20   0.68

 S&P500                   4381.20  4415.18  4381.20  4411.79    44.31   1.01

 NASDAQ                  14753.06 14846.06 14698.77 14836.99   152.39   1.04

 CME225先物              28030.00 28230.00 27995.00 28180.00   620.00   2.25

 FT100                    7027.58  7027.58  7027.58  7027.58    59.28   0.85

 DAX                     15603.69 15681.41 15583.65 15669.29   154.75   0.99

 為替（ドル/円）           110.13   110.58   110.08   110.54     0.41   0.37

 ※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。