20日の香港市場は米株安の流れを引き継ぎ売りが先行するか。前日にNYの市場でダウ平均は前週末比725米ドル安と大幅に続落。ハイテク株比率の高いナスダック総合は昨年10月以来の5営業日続落を記録した。新型コロナウイルス変異株(デルタ株)の感染拡大による世界的景気悪化が警戒され、幅広い銘柄に売りが膨らんだ。アジアを中心にデルタ株の感染拡大が続いているほか、米国でも新規感染者数が顕著に増加している。香港市場では米中対立の先鋭化も懸念材料となっており、リスクを回避する動きが強まりそうだ。
きょうは中国本土で7月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)が発表される。実体経済への金融支援を強化するため、先週の預金準備比率の引き下げに続き、これまで14カ月据え置きとなったLPRが引き下げられるとの見方も浮上しており、日本時間午前10時30分に予定されている発表に注目したい。
19日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)やAIAグループ(
01299)、テンセント(
00700)、中国建設銀行(
00939)などが香港終値を下回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を150ポイント超下回って寄り付くことになる。