16日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比0.71%安の3539.30ポイントだった。深セン成分指数は1.30%安の14972.21ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆1816億8600万元だった。
上海総合指数は反落して寄り付くと、前場はおおむね小安い水準でもみ合った。前日に4−6月期国内総生産(GDP)など主要経済指標の発表を終え、イベント通過後の一服感から利益確定売りが重荷となる半面、6月の鉱工業生産と小売売上高の予想上振れを受けた中国の景気に対する楽観的な見方から下値は堅かった。もっとも、前日終値付近の上値の重さが意識されると、後場には下げ幅を拡大し、きょうの安値圏で終えた。目新しい材料が見当たらない中、週末を前にリスク回避の動きが次第に強まったもよう。
セクター別では、保険が全面安。医療、酒造も売られた。半面、軍需、石炭、非鉄金属、鉄鋼が堅調だった。
A株市場では、自動車メーカーの江鈴汽車(
000550)、BYD(
002594)、車載リチウム電池メーカーの国軒高科(
002074)の下げがきつい。調味料老舗の仏山市海天調味食品(
603288)、養豚関連の牧原食品(
002714)、免税店運営の中国旅遊集団中免(
601888)も安い。半面、浙江水晶光電科技(
002273)、浙江大華技術(
002236)などテクノロジー関連の一角が逆行高を演じたほか、新型コロナ用mRNAワクチン「復必泰(Comirnaty)」が中国でのブースターショット(追加接種)に採用される可能性を報じられた医薬品大手の上海復星医薬(
600196)が大幅に続伸。6月の旅客数を発表した中国東方航空(
600115)、中国国際航空(
601111)が上昇した。
上海B株指数は0.12%高の265.48ポイント、深センB株指数は0.53%高の1227.42ポイントだった。