週明け12日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前営業日比0.62%高の27515.24ポイントだった。中国企業指数は0.61%高の9945.73ポイント。メインボードの売買代金は概算で1546億1000万HKドル。
ハンセン指数は高く始まった。中国人民銀行(中央銀行)が前週末に全面的な預金準備率引き下げを発表し、ポジティブ・サプライズと受け止められた。9日の米株式相場やきょうの中国本土相場の上昇も投資家心理を支えた。もっとも買い一巡後は上げ幅を縮め、狭いレンジでもみ合い。中国当局によるインターネット・プラットフォーム企業への監督強化を警戒する売りが上値を重くした。セクター別では、医療・ヘルスケアと素材が上げた半面、エネルギーが下げた。
ハンセン指数構成銘柄では、ハイテク株の美団(
03690)や自動車株のBYD(
01211)、吉利汽車(
00175)、取引所運営の香港証券取引所(
00388)が買われて相場の上昇を主導。海底撈国際(
06862)と阿里健康(
00241)、創科実業(
00669)は大幅に続伸した。一方、高く始まったテンセント(
00700)が下げに転じて終えた。同社傘下のゲーム動画配信2社の合併を中国当局が差し止め、売りを誘ったもよう。石油株のペトロチャイナ(
00857)とシノペック(
00386)は続落。前週末に6月の製品出荷量を発表したスマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)の下げがきつい。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は1.14%高の7514.15ポイントと続伸した。きょう3営業日ぶりに株式取引を再開した首創置業(
02868)が45.93%高と急騰。親会社による非公開化計画を受けた買いが膨らんだ。中興通訊(
00763)は2021年6月中間決算で純利益が前年同期の2倍超に達する見通しを発表し、大きく買われた。